アメリカ/牛乳
アメリカの牛乳
アメリカに来てびっくりするのが売られている牛乳の大きさです。
日本で売られてる牛乳は500ミリリットル〜1リットルの紙パックが主流ですが、アメリカの牛乳はガロン(1ガロン=3.8リットル)で売られています。
スーパーによっては1リットル入りの紙パックの牛乳も売られていますが、1ガロン、ハーフガロンで売られている牛乳が主流です。
なぜそんな大きな容量の牛乳が売られているのでしょうか?
アメリカ人は本当によく牛乳を飲むからなんですね。アメリカではシリアルの朝食を食べる家庭が多いので牛乳をたくさん消費するようです。
アメリカの牛乳にも乳化防止剤は入ってると思いますが、日本の牛乳よりはやく乳化、分離してしまうようです。あまり大容量の牛乳を買ってしまうと、使い切る前に固まってしまったり悪くなることがあるので注意しましょう。
アメリカの牛乳の種類
カロリーを気にするアメリカ人の多くは無脂肪牛乳をよく利用します。
お店によっては無脂肪あるいは1%低脂肪のみしか売られていない場合もあります。
アメリカのほとんどの牛乳にはビタミンDが添加されています。ビタミンDはカルシウム吸収を助けるという観点から、アメリカでは奨励されているようです。
好みにもよりますが、日本の牛乳を飲み慣れてる方はアメリカの牛乳がおいしく感じない場合があるかもしれません。
牛乳の種類
- Whole Milk (脂肪分3.5~4%)…日本で売られている牛乳と同じ 普通の牛乳。こころもち日本の牛乳より薄い感じです。
- Reduced Fat Milk (脂肪分2%)…Whole Milkよりは薄めの牛乳。低脂肪乳と普通の牛乳の間くらいの濃さ。
- Low Fat Milk (脂肪分1%)…日本の低脂肪乳です。
- Skim Milk、Fat Free Milk (脂肪分0%)…脂肪分ゼロ。無脂肪乳です。
- Condensed Milk…濃縮牛乳で 通常は缶詰で売られています。日本の練乳に似て甘く、エスプレッソコーヒーに入れたり、イチゴやかき氷にかけるのに適しています。
- Lactose Free Milk …乳糖の入っていない牛乳。
- Lact-aid Milk…牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう人(乳糖不耐症)用の牛乳です。少し甘い感じがします。これも乳脂肪分がそれぞれ選べます。
クリームの種類
- Half and Half(脂肪分10-18%)…牛乳と生クリームが半量づつ混ぜたもので、一般的なコーヒー用ミルク。日本のコーヒー用ミルクよりは脂肪分が少なく薄い感じです。
- Table Cream(脂肪分18-30%)
- Whipping Cream(脂肪分30-36%)絞った形もかなりキープされ、ケーキやお菓子作りには便利です。植物性脂肪が使用されており生クリーム本来の味はしないようです。
- Sour Cream…生クリームに乳酸菌を加えたもので ヨーグルトのような香りがします。 ディップ、サラダドレッシングに使うほか、パスタやソテーのソースにもあいます。 生クリームよりは日保ちはしますが、日がたつにつれて酸味がまします、カビも生えるのでふたを開けたらはやめに使い切りましょう。
アメリカの牛乳と成長ホルモン
アメリカの乳牛の約30%には成長ホルモンが使用されていると言われています。
乳牛に「rBST」(recombinant bovine Somatotoropin、商品名:ポジラック)という成長ホルモンを投与することで、乳牛の乳腺を発達させ牛乳の生産を増やすことが出来る…というものです。
この成長ホルモンを投与された乳牛からとれた牛乳を長期間継続して飲み続けると、少なからず影響が出ると懸念する声があがっています。
どんな影響が出るのか?
- 子供の成長が促進され体格が大きくなる。女の子の場合,乳房が巨大になる場合がある。
- 女の子の初潮の時期がはやまる場合がある。
- 乳がんなどの癌が発症する場合がある。
懸念されているのは上記の3点ですが、アメリカの牛乳を飲んだからといって絶対に影響が出ると断言するものではありません。
アメリカ政府は「rBST」成長ホルモンとこれらの影響は無関係としています。
欧州においてはこの危険性がゼロではないことを考慮し、成長ホルモンの乳牛への投与を禁止、また成長ホルモン入りの製品の輸入も全面的に禁止しています。
また、アメリカにおいては牛乳だけでなく食肉にも成長ホルモンは含まれているので、どこまで気をつければいいか…という点で難しことではあります。
この成長ホルモンを問題視されている家庭ではオーガニックやrBSTフリーの製品を選ばれているようです。