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日本一早いアユ友釣り解禁-和歌山県に

GWに竿出しOK!人気の有田川&日高川で解禁日が大幅繰り上げ

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アユの友釣り解禁が大幅に繰り上げとなった和歌山県の日高川(写真)と有田川

和歌山県のアユ釣り人気河川である有田川と日高川の友釣り解禁日が大幅に繰り上げられ、2011年度は有田川で5月1日、日高川で5月3日(5月11日~20日は休漁)に解禁されることとなった。これまで和歌山県では条例で「アユは5月25日まで禁漁」と定められていたが、県内水面漁業調整規則の改正に伴い、条例で禁漁が4月30日までと変更され、各漁協の総代会で議決の後、県の認可を受けて、解禁日繰り上げとなったもの。

昨年までの解禁日であった5月26日ごろはアユの冷水病が発症しやすい水温となり、それまで多くいたアユが解禁のころになって突然姿を消すという事態も多かった。また5月頭に解禁することでゴールデンウイークに河川を有効利用してもらい、地域振興に役立てようという狙いもある。

これまで高知県の5月15日が友釣りではもっとも早い解禁だったが、それを抜いて和歌山県が日本一早い友釣り解禁となる。日高川が有田川に2日遅れる5月3日解禁なのは、漁期が迫ってからの決定で、今年度のみの暫定的な処置。来年度は5月1日の解禁が見込まれている。

両漁協では2009年から2シーズンに渡って「アユ釣り資源有効利用調査」という形で、従来の解禁日である5月26日以前に抽選で釣り人を募集し、実釣調査を実施。昨年の釣果はそれほどでもなかったが、一昨年はひとりで一日100匹近い、期待以上の釣果も出て、解禁日を早めても大丈夫という結論に達したもの。その結論を受け、漁協が県に対し解禁時期の改正を働きかけていた。

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今シーズンの日高川、有田川ではゴールデンウイークから入川が可能に。大型連休にアユの友釣りが満喫できる

ご存じアユ釣り名人、村田満さんによれば「今シーズンはどちらの川も天然アユのソ上はめちゃくちゃ多いですわ。ただ、数が多いときはサイズがこんまい。ですから5月の早い時期に釣るアユは放流ものに頼ることになるんですけど、どちらの漁協も上モンのよく釣れるアユを放流してまっさかい問題おまへん」と太鼓判。

入漁料はそれなりに高くなるが「24時間営業のコンビニは多少値段が高くても営業時間の短いスーパーより利用率が高くなるんちゃいますか? そんな時代ですわ」と分析。真冬は無理としても、アユ釣りができる時期をもっともっと拡大するのが各河川を管理する漁協の努め、解禁日の繰り上げは非常に歓迎できるものである、というのが村田さんのご意見。

両河川の2011年解禁日と料金は以下の通り。

【有田川】
早期解禁:5月1日(日)
※ダム上・ダム下同時解禁
一般解禁:5月20日(金)
入漁料:早期解禁年券1万3650円、早期解禁日券3150円、一般解禁年券1万500円、一般解禁日券3150円

【日高川】
早期解禁:5月3日(火)から5月10日(火)の8日間
解禁場所:ダム上流=小又川出合の龍王橋から下流の本流(龍王橋から上流および支流は入川不可)。ダム下流=椿山ダムより下流の本流
休漁期間:5月11日(水)から5月20日(金)
一般解禁:5月21日(土)
入漁料:早期解禁年券1万3650円、一般解禁年券1万500円、日券3150円(5月3日以降のみ)

(高崎冬樹:EEL)


釣った魚が義援金!?

兵庫県本荘・つりぶねかどの発!震災支援のひとつのかたち

未曾有の被害をもたらした東北関東大震災。多数の犠牲者を出し、まだ行方不明の人も多く、避難所では40万という途方もない数の被災者の皆さんが不自由な生活を強いられている。そんな人たちへ向け、各地・各国から多くの支援の手が差しのべられているが、兵庫県播磨町の本荘(ほんじょう)を基地とする釣り船「つりぶねかどの」では、震災支援のひとつのスタイルを提案、実施しはじめた。

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釣り上げた魚を提供すれば、それが震災支援へとつながる--そんな支援の形が模索しながらも、ひとつの船宿で始まった

内容はこうだ。つりぶねかどのに乗船して釣った魚(メバル)を、釣り人が善意の数だけ提供。それを船宿側が取りまとめて播磨町漁業協同組合に買い取ってもらい、その売り上げを義援金にしようというもの。もちろん魚の提供は強制ではなく、その日の釣果などを自分なりに考え、「出来る範囲でご協力いただければ」と船宿のおかみさん・角野留里(るり)さんはいう。

当日の買い取り金額=義援金は、毎回つりぶねかどののホームページで公表し、期間はいまのところメバルシーズンを予定している。「さまざまな支援方法がある中で、私たちは私たちなりに、できることを必死で考えました。ご賛同いただけない方もいらっしゃるとは思いますが、その場合も暖かく見守ってくださいますよう、よろしくお願いいたします」とも。

そしてその支援方法をさっそく今日、3月18日にスタートした。乗船した釣り人の反応は好意的だったそうで、多数のメバルの提供を受けることができ、本日の義援金は4,800円ほどになったとのこと(後日、ホームページで公表)。「レジャー産業に身を置くものとして、何をすればいいのか、この支援方法でいいのか不安でしたが、今日、お客様の賛同を得られ、ひとまずホッとしています」と留里さん。これをひとつのきっかけに、支援の輪が広がっていくことに期待したい。


イガイがない!苦悩続く落とし込み師

大阪湾岸ほぼ全滅!? 最盛期なのに釣りができん

波止や岸壁にびっしりとついたイガイ--今となってはもはや当たり前の光景だ。黒っぽい(濃い青紫?)あのイガイの標準和名は「ムラサキイガイ」といい、ヨーロッパ原産の二枚貝。現在の日本にはこのムラサキイガイのほか、70種以上ものイガイの仲間が生息しているそうで、これらを総称して「イガイ」、もしくは「カラス貝」と呼ばれるが、現在の大阪湾や伊勢湾、東京湾、瀬戸内などで見られるイガイのほとんどは、ムラサキイガイなのだそう。

そんな、イガイがびっしりの光景に異変が起きたのは今年の梅雨が明けた7月中旬。大阪湾岸の波止や岸壁のイガイが、日を追うごとに落ちていったのだ。ご存じの方なら「何をいってるの? 毎年夏場にはイガイは落ちるでしょ!」といわれるかもしれないが、今年はその量がハンパじゃなかった。場所によってはイガイがきれいさっぱりなくなっており、いつもとはまったく違ったポイントにみえることも。

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岸壁などですっかりおなじみのイガイ。落とし込みにとって欠かせないエサなのだが、今シーズンはごっそり落ちてしまい不足状態

この状況に打撃を受けているのが、イガイをエサにチヌを狙うことが多い、落とし込み師たちだ。「ほんと今年はぜんぜんなくって、僕らには深刻な問題ですよ」とは、落とし込み釣りの第一線で活躍されている榎本純一さん。現状では、直射日光が差し込みにくいエリアの、限られたタナに少量ついている程度で、エサ用のイガイを確保するのが大変難しいとのこと。落とし込みといえば「手軽さ」が大きな魅力だが、イガイの取りにくい状況では手軽というわけにはいかず、さらには異常な暑さも追い打ちをかけ、今年はチヌが数、型ともに好調なのにもかかわらず、落とし込み師の動きは近年で一番鈍いという。

榎本さんによると、今年も1月中旬には大阪湾岸の各地で、すでに岸壁に付着していたパイプ(その名の通りパイプ状の殻をもったゴカイの一種/エゾカサネカンザシゴカイ)の少し上のタナにイガイの稚貝がつきはじめ、そのまま順調に成長。一時はパイプを取り囲む勢いで増えていったものの、3月から4月は日照不足による低水温が響いたのか成長が滞り、干潮帯(干潮時に干上がる部分)より下層はパイプが競り勝ち、上層のみイガイが残るかっこうになったという。この時点で、神戸エリアではすでに「イガイ不足」に陥っていた。

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チヌの落とし込みで有名な大阪北港のスリット。上が7月23日に撮影されたもので、かろうじてイガイがついているのがわかる。下は8月10日のもので、イガイはすっかり落ちてしまった。長年、北港に通っている榎本さんもこれには「毎年1本、2本はこんな状態のスリットを見かけますが、これが全部ってのには驚きました」(写真提供/榎本純一)

その後は、そのまま推移するかと思われたが、梅雨時期の大水による水潮や、梅雨明け後の強い日差しに多くのイガイがダメージを受けたようで、まずは神戸エリアおよび地かた寄りから姿がなり、さらに武庫川~尼崎フェニックス界隈と大阪北港、そして最後に大阪南港の順にイガイはみられなくなった。岸和田方面は、阪神間に比べると若干マシな状況なものの不作であることにかわりはなく、例年のこの時期なら、どこの波止でも「残存イガイ」がそれなりに踏ん張っているものだが、今年はどこも採取できる場所はごく限られている状態。

そんなイガイのない状況であるにもかかわらず、今シーズン、各エリアのチヌはなぜか絶好調だった。数は簡単に2ケタ上がり、10匹や20匹では「話題にもなりません」と榎本さんがいうほどで、30匹、なかには50匹なんて釣果もあったという。サイズもよく、7月17日には大阪南港でイガイをエサに、東京都の渡辺さんが実寸61cm、4.1kgの超大物をゲット。また、神戸市立須磨海づり公園でも8月12日、伊丹市の白居さんがイガイで59cmの年無しを上げている。このときは本来なら同公園で購入できるはずのイガイが、すべて落ちてしまっていたため売り切れで、白居さんも事前に用意する必要があった。

現在のところ、落とし込み師はナケナシのイガイと、フジツボ、パイプをメインに釣りを展開している現状。岸壁のほうは既存のパイプの上に、新モノのパイプがつきはじめ、これは時期、量ともに例年並み。しかしながら、毎年この時期にコメツブ級が確認できる「ミドリイガイ」が、今年はまったく見られない状態。はたして、ミドリイガイはついてくれるのだろうか。落とし込み師の苦悩は続きそうだ。


ムコイチの渡船リニューアル!!

斎藤釣渡船と宮本渡船が合併!?「武庫川渡船」4月1日発進!!

--宮本渡船としては約35年間の営業を3月28日(日)にて終了する事となり、今まで長きに亘りご愛顧頂きました事を深く感謝申し上げます。--(宮本渡船ウェブサイトより抜粋)

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長年に渡って釣り人をムコイチに運び、それぞれ多くのファンを持っていた斎藤釣渡船と宮本渡船が、このたび合併して4月1日より「武庫川渡船」として発進する

先にアップした「祝!再オープン尼崎魚つり公園」を読んで驚かれた方も多いとは思うが、「ムコイチ」の愛称でおなじみの武庫川尻一文字に渡す、斎藤釣渡船および宮本渡船が、尼崎市立魚つり公園すぐ横の武庫川左岸に共同船着き場を建造中だ。この話、もう少し正確にいうと、いまはまだ“共同”でいいのだが、最終的なことを考えるとちょっと違う。というのも二つの渡船店はなんと合併して一つになり、「武庫川渡船」へと生まれ変わるから。そしてその始動は2010年4月1日と、もう間近! その日はエイプリルフールだが、本当の話だ。

京阪神の釣りファンにとって非常になじみのあるムコイチへ、長年に渡って多くの釣り人を送り続けてくれた、二つの老舗渡船店の屋号はなくなるわけだが、「今後はより一層に安全・便利に快適な営業を心がけていく」とのことで、たくさんのファンを持つ両渡船店のスピリッツを受け継ぐ「武庫川渡船」に期待したい。

さて、その武庫川渡船についてだが、拠点となるのは指定管理者のかわる尼崎市立魚つり公園だ。現在ある斎藤釣渡船および宮本渡船の桟橋を越えて500mほど下流へ走ることになるが、道路自体は一本なので迷うことはない。公園敷地内の管理棟下に共同受付所を設置し、渡船利用の釣り人には公園の駐車場を利用してもらう形をとる。

渡船の料金や時間についてだが、料金に関してはこれまでと同じ、大人男性2200円、大人女性2000円、高校生1900円、中学生1500円、小学生1100円。これに尼崎市立魚つり公園の駐車場代がかかってくるわけだが、こちらはできるだけ渡船客の負担増にならないように、現在協議中とのこと。渡船時間は、オープンとなる4月1日の時点で一番船が午前5時30分、最終の迎えは午後6時30分。その間については従来通り、適時送迎の船が回る。渡船場所は両渡船店のポイントを合併する形で、2番から6番西までと幅広く、いつもの釣り座もさることながら、今まで竿出ししたことのない場所での釣りもアリだ。このほか、詳細についてはまだ決まっていないこともあるが、武庫川渡船ウェブサイト上で随時アップされる予定なので、チェックしてほしい。もちろん、モバイル釣りサンデーでも渡船店情報や釣果情報を配信していくので、こちらも要チェックだ。


祝!再オープン尼崎魚つり公園

指定管理者決定し料金も営業時間も従来通り

昨年12月29日から閉園していた尼崎市立魚つり公園(兵庫県)が、4月1日にめでたく再オープンされる運びとなった。利用者の減少、施設の老朽化による補修費用などの増加で、毎年2000万円ほどの赤字が続いていた同公園を尼崎市では問題化、「指定管理者が決まらず、収支均衡を図る方策が確保できない場合は、その時点で閉園」という方針を打ち出し、昨年秋から収支均衡化を前提に指定管理者を公募していたもの。

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例年4月はズボ釣りでハネ、スズキの好シーズン、存続を心配された尼崎市立魚つり公園だったが、指定管理者も決まりファンも一安心。営業時間や料金なども従来通り、管理棟内の売店もそのまま営業。管理者に指定された株式会社ハウスビルシステムでは南港魚つり園、姫路市立遊漁センターを合わせた3つの釣り公園で連携、相乗効果を狙った集客作戦を進めていくという

「もし管理者の応募がなければ、そのまま廃止されてしまうのでは」と同公園の存続を心配する利用者も多かったが、このほどの尼崎市の発表(尼崎市立魚つり公園の一部の施設に係る指定管理者の選定結果等の公表について)によると、6団体からの応募があり、尼崎市都市公園等指定管理者選定委員会により策定した選定基準に従って、総合評価が高かった1団体を1月下旬までに選定、2月からの尼崎市議会での議決を経て管理者が正式に指定され、4月1日から再び営業を再開することとなった。なお今回の管理者の指定期間は5年間で、5年後に再び指定管理者を応募し直す考え。

指定管理者に選ばれたのは株式会社ハウスビルシステム(大阪市北区梅田)という建物の総合管理会社で、平成18年4月から大阪南港魚つり園、平成21年4月からは姫路市立遊漁センターという2つの釣り公園をすでに管理している実績を持つ。同社によると尼崎魚つり公園の料金、駐車料金、営業時間等はすべて従来通り、利用者が少なく閉園することが多かった冬場も休まず営業するとのこと。また、毎月の大物表彰や魚拓サービス、公園主催の釣り大会も存続するほか、釣りクラブなどの釣り大会利用には公園からのトロフィー贈呈、釣りインストラクターによる釣り教室の開催などイベントの開催も企画。また園内にAED(自動体外式除細動器)を設置、売店でのシラサエビ販売など各種設備、ホームページのリニューアルなど、ピーアール活動も充実させる。

さらに、同公園すぐ横の武庫川左岸には「ムコイチ」でおなじみの武庫川尻一文字に渡すモバイル釣りサンデー協力店の斎藤釣渡船、宮本渡船の共同船着き場を建造中で、魚つり公園敷地内の公園管理棟下には共同受付所も設置、渡船利用の釣り人にも公園駐車場を利用してもらう方向。ということで魚つり公園、沖波止の釣り場が一体となった新たな拠点が4月1日、尼崎に完成する。


ホタテ釣りの世界選手権が北海道で!?

来年はチャンピオンベルトを関西に!!

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ボクシングWBC世界フライ級の前チャンピオンである内藤大助選手の故郷でもある豊浦町で開催される「第2回世界ホタテ釣り選手権大会」のポスター

「同数の場合は釣果の総重量で決着をつけますので、良型のものも狙っておいたほうが、いいかもしれません。競技の駆け引きの面白いところです」とトーナメントのコツを教えてくれたのは、北海道は虻田(あぶた)郡の豊浦(とようら)町商工会青年部の岡本さん。ん? 何? 北海道だからカレイ釣り? いえいえ、実はなんとホタテ釣り。今年で2回目を迎えるホタテ釣りの競技会が2月28日に開催される。題してTOYOURA WSCチャンピオンベルト争奪 ONE DAYトーナメント「第2回 世界ホタテ釣り選手権大会」だ。

内浦(うちうら)湾に面した豊浦町では、特産品であるホタテをPRするためホタテ釣りを競技としてイベント化、NPO法人・豊浦観光ネットワークが主催、豊浦町商工会青年部が企画・運営する。さらに同ネットワークは、このイベントのブランド化を目指し、昨年の大会後に大会名と「ホタテの釣り堀」の2つの商標登録を特許庁に申請、今年1月15日に商標登録されたのを受け、昨年以上に大会を盛り上げ、知名度を高めたいとしている。

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昨年開催された第1回世界ホタテ釣り選手権大会の風景。ホタテ釣り競技はステージ上の特設水槽で行われ、専用ロッド、専用リグ(ライン+L字金具)でホタテの開いた口を狙い1枚ずつ釣り上げる。7人ずつが8ブロックに分かれトーナメント形式で腕を競う

今年の大会への参加申し込みは2月15日に締め切られ、北海道内から108人の応募があり、その中から抽選で50人が選ばれた。競技に参加するのは、この一般参加50人に加え、昨年の優勝者、この2月に先立って行われた札幌大会からの上位2名、大会当日に同時開催する「まるごと豊浦 北の収穫祭」へ札幌から参加する日帰りバスツアー客の中からの代表3名の計56人。

競技は豊浦ふるさとドーム内に特設された水槽で行われ、7名ずつ8ブロックに分かれて制限時間3分内に釣り上げたホタテの枚数の多い順に、上位2名が勝ち上がるトーナメント方式。最終的に勝ち上がった4名で迎える決勝戦だけは前半3分、後半3分、計6分間の競技。優勝者には賞金10万円、副賞のホタテ1年分、チャンピオンベルトが贈られる。

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優勝者には賞金10万円のほか、副賞としてホタテ1年分(365枚、約50kg)が贈られる。さらにホタテ釣り世界一のステイタスシンボル「WSCチャンピオンベルト」が自分のものに。ちなみにWSCはWORD SCALLOP(ホタテ貝)FISHING CHAMPIONの略である(写真提供=豊浦町商工会)

釣り方は、長さ45cmほどの専用の竿に結ばれたラインの先にあるL字金具を、貝殻を開いたホタテの中に入れ貝柱を刺激、びっくりしたホタテが口を閉じたところで水槽内から抜き上げるというもの。昨年の大会での3分間の最高記録は5枚で、今年の札幌大会では3分で7枚と記録が更新された。アジを釣るように、どんどん釣り上げる手返し勝負の釣りかと思ったが、思うほど簡単ではなさそう。貝柱への刺激具合がけっこう奥深いらしい。水槽に入れられたホタテは直径5~13cm。小型の貝のほうがよく動くため、貝殻の開け閉めも頻繁で釣りやすいが、5cmと13cmでは重量にかなりの差があるので、重量計測となった場合は差が出る。これが冒頭の岡本さんのコメントの理由。

現在までのところ、この世界大会?には北海道外からの応募がないのが残念。「今後は全国から参加していただければうれしい」と同町商工会。参加料はイベント保険料を含む500円。18歳以上で健康ならだれでも参加できるので、ぶっつけ本番、来年の大会にエントリーしてみる?


七里御浜沖フェリー座礁

周辺沿岸部への重油漂着はいまのところなし

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七里御浜の沖合200mに座礁したフェリー「ありあけ」

11月13日、三重県尾鷲市の三木埼灯台の南約35kmの沖合を航行していた、東京発那覇行きのフェリー「ありあけ」(7910t)の船体が傾き、その後、七里御浜の沖200mで座礁した事故で、乗客と乗組員全員が無事救助されたことは不幸中の幸いだった。しかし、完全に横倒しになった船体からは、かなりの量の重油が漏れだし周辺海域の環境に影響を与えないか危惧されている。

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かなり大きなフェリーなので、遠くからでもその姿がはっきりとわかる。幸いなことに、いまのところ(11/16現在)周辺エリアにおいて重油の被害などは確認されていないとのこと。このまま、何事もないことを祈るばかりだ(すべての写真提供/フィッシング嶋勇)

七里御浜はご存じの通り三重県南部の熊野市から御浜町、紀宝町にかけて約22kmも延々と続き、日本の渚百選、日本の白砂青松百選にも選ばれた美しい砂浜。波打ち際のすぐ先からいきなり深くなっており危険なため遊泳は禁止されているが、逆に投げ釣り、カゴ釣り、ソシ釣り(ツノという和製ルアーを使った伝統の釣りでサーフトローリングとも呼ばれる)、ルアー釣り、エギングなどの好ポイントとなっている。今回、ありあけが座礁した御浜町下市木あたりも同様に、いろいろな釣りの絶好のポイントとなっており、冬場はカゴ釣りで40cmクラスのグレも釣れる場所。この11月に入ってからはカゴ釣り、ソシ釣り、ルアー釣りで40cm前後のハマチを朝イチの時合いに多い人は4、5匹釣り上げていたという。

熊野市内の釣具店で七里御浜が目の前にあるプロショップ嶋勇のスタッフ嶋さんによると「周辺ではハマチ以外にも夜はカゴ釣りで25cm前後のアジ、エギングで300~500gのアオリイカが釣れています。ありあけは非常に大きな船なので、うちの店から10km以上離れているのですが、店の前の浜からでも肉眼ではっきり分かりますよ」とのこと。

懸念される流出した重油の影響だが、11月16日現在、事故現場の七里御浜で多少匂う程度で、熊野市から尾鷲市にかけての磯釣り場でも渡船店の話では大丈夫という。いまのところ潮流が熊野灘の沿岸部から離れる方向(14日現在で南東方向に5kmまで流出)に向いていることが幸いし、大きな被害は出ていない。現場海域ではタグボートや尾鷲海上保安部の巡視艇など計7隻が海水と油をかくはんするなど、油の除去作業にあたっているほか、16日には漏れた重油をせき止めるオイルスキミングネットが船の周囲に張られた。

ありあけを運航していた「マルエーフェリー」(鹿児島県奄美市)は船内から燃料の重油を抜き取ったうえで、船体の撤去作業を実施する方針を決めたが、尾鷲海上保安部は重油の抜き取り作業だけで、少なくとも1カ月程度はかかるとの見解を示している。

突然、目の前に巨大な船影! 沖から引いてきたツノにチェイスするのはハマチではなくて、でかいフェリー。「本当に驚きましたよ」などという目撃談がないか聞いてみたが、事故が起きた早朝は、天候は雨で霧も濃かったそうで、釣りをしていて浜に接近してくる船を見たという人は、嶋さんの知る限りいないという。何はともあれ、今後も沖に浮かぶ重油が海岸に押し寄せることなく、いままで通りの七里御浜であってくれることを、心より祈りたい。


拓寸191.6cmイシナギ暫定日本記録

さらなる大物記録をもつ挑戦者求ム!!

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2009年9月15日、兵庫県西宮市に住む宮定伸幸さん(阪神沖釣クラブ)が京都府宮津から出船し、大型のオオクチイシナギを仕留めた。それをカラー魚拓にして、サンテレビ(神戸市)の放映する釣り番組『ビッグフィッシング』に持ち込み、放送中に魚拓を計測すると191.6cm。そのまま同番組内で日本記録として認定された。

これまでオオクチイシナギの日本記録というのは、実は存在せず、今回、新たな魚種として設定したのだ。日本記録とはいうものの、発表したのは暫定記録といえる。

暫定記録とは、初めて日本記録として認定する場合、それ以上の記録(魚拓あるいは、信頼できる釣り団体、ジャーナリズムなどが確認したもの)が、過去にあった場合は、ぬりかえられる場合が多いためにとられる措置。ただ、ここまで大きな魚になると、魚拓をとるのも、それ相応の技術が必要になってくるのは、いうまでもない。もし、191.6cm以上のオオクチイシナギの魚拓を持っている人がいれば、下記までぜひ連絡をお願いしたい。

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180cmを超える宮定さんよりも大きなオオクチイシナギの魚拓。計測の結果、191.6cmあった

さて、この日本記録のオオクチイシナギは、どのようにして釣り上げられたのか。当日、宮定さんら3人を乗せた船・フィッシングセンター海友(TEL0772-22-0773)は、京都府経ヶ岬沖の浦島グリへメダイ釣りに向かった。メダイを釣り終え、残り時間が少なくなると、イシナギ狙いに切り替えることができるが、それも同船者の意見が一致してのこと。この日、残りの2人もイシナギ狙いだったので、水深120mラインへとポイントを移動した。

釣った50~60cmのメダイをエサに、オオクチイシナギを狙う。乗り合わせた名古屋の釣り人は、釣ったメダイが90cm級と大きかったため、イシナギのエサにはならないと判断し、イシナギ釣りを中止。もう1人の長野の釣り人と竿を出した。

宮定さんの竿にアタリがあり、コマンドX-10のリールがウンウンうなりながら、上がってきたのが170cmのイシナギだった。4人がかりで船内に引き上げる。そのとき、宮定さんの腕はすでに棒になっていたという。

一息つき、時間があるので、またメダイを刺して放り込んだ。そしたら、入れてすぐ。またまた大きなアタリ。今度は1匹目以上のファイト。竿が折れんばかりにバットから曲がったが、その強烈な引きに耐え、浮かせた魚が拓寸191.6cmのオオクチイシナギだった(ちなみに仕掛けは、エダス120号3m、クエバリ40号の胴突き1本バリの超パワフル仕様!!)。

日本記録は、かつては株式会社週刊釣りサンデーが集積していた。会社が解散後は、静岡県浜松市にあるハローフィッシング(株式会社週刊テレビ=TEL053-475-8617)が、その後の集積と記録を報道している。今回の日本記録についての問い合わせなどはハローフィッシングへ。
(安田明彦:海人川人)


サヨナラ!? 尼崎魚つり公園

異例の冬季休園。指定管理者が決まらなければ春になっても門は閉じたまま?

大型のスズキを直下で狙う短竿を使った独特のズボ釣りが定着し、「ここ専門、これ専門」の釣りクラブまで存在するマニアックな釣り人に好まれる釣り場であると同時に、サヨリ回遊時の手軽なウキ釣りがここでの人気ナンバーワンという尼崎市立魚つり公園(兵庫県)は、昭和57年にオープンした桟橋式の釣り公園。

大阪の都心からも近い武庫川河口左岸埋立地の先端部に位置し、南に武庫川尻一文字の東端部を臨む。橋長200mの釣り台は32本の鋼管支柱で支えられている構造のため潮通しが抜群によく、水深も約10mと深いおかげで、スズキ、ハネをはじめチヌやサンバソウなどの魚影が濃く、アジやサヨリなどもよく回遊する。この尼崎市立魚つり公園がこの冬に転機を迎えることになりそうだ。

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10月8日、サヨリ釣りで賑わう尼崎市立魚つり公園。昭和57年のオープンは、関西では須磨海づり公園、南港魚つり園に次いで古い。入場者は平成4年の5万8887人をピークに年々減少し平成19年には2万9958人に落ち込んだ。同公園の基本入場料(4時間で大人800円、小人400円、延長料金あり)に対し、近隣の鳴尾浜海づり広場(大人300円、小人150円)、南芦屋浜ベランダ(無料)などフトコロにやさしい釣り施設が整備されたことも利用者数減少の理由のひとつか。ズボ釣りなど、桟橋式構造ゆえの独特の釣りが発達し定着している今、なんとか施設が利用可能なあと10年は存続を願いたいところ

平成20年11月に尼崎市が公表した「魚つり公園(魚つり施設)のあり方について」という資料によると、利用者の減少により毎年約2000万円の赤字で、老朽化により補修などの整備費用も増大、また利用者の4分の3が市外からの来園者であるとし、今後は市の財政状況などを考えると赤字を計上してまでの運営は厳しく廃止の方向となっている。

ただ、必要最低限の補修により概ねあと10年は施設の利用が可能と判断されるため、収支均衡を前提に、それまでは民間企業や民間団体などの指定管理者に業務を引き継いでもらい魚つり公園の運営を継続したいとしている。同市の公園課によればその指定管理者の募集を来月、この11月から始めるのだそう。

もうひとつ気になるのが今年度限定としている長期の冬季休園の件。今シーズンは12月28日までの営業とし、3月いっぱい休園することが決まっている。市によれば最終的に来年2月の市議会の決議をもって指定管理者を決定したいとしているが、応募がなかった場合は4月の再開に間に合わず、春になってもそのまま休園が続く可能性がある。

今回の募集で指定管理者が決まらなかった場合、その後も引き続き管理者の募集を続けると公園課では話しているが、市が打ち出している方向性では「指定管理者の応募がない場合、また指定管理者による収支均衡を図る方策が確保できない場合は、その時点で廃止する」となっているため、魚つり公園のファンからは、今年の年末をもって永遠にサヨナラ、そのまま廃止になってしまうのでは? と危惧する声も出ている。


改正銃刀法で釣り人書類送検!?

片刃のフィッシングナイフは一応合法ですが…管理責任の徹底を!

大阪空港の手荷物検査場で刃渡り約9cmの「両刃」のダイビングナイフを所持していた兵庫県の釣り人が、銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)違反の疑いで8月25日に書類送検されたというニュースを、すでにご存じの方も多いだろう。本人は改正された銃刀法の内容を知らなかったと話しているそうだが、法律改正以前でも、そもそも飛行機内に持ち込む手荷物の検査で絶対にアウトになっていただろう。

最近では少数派になったような気もするが、以前は磯で腰にフィッシングナイフをさげている釣り人がけっこう多かった。たいていはヒップガードのベルトにナイフシースの金具を通して使用し、釣り上げたグレなどの魚をすぐその場でシメるのが一番の目的。エサの袋もさっと切れる、冷凍エサも削れるというメリットもあった。おそらく1970年代までは、ほとんどの人が磯ではスカリを使用し、釣りを終えて陸に上がってからシメてクーラーに入れたものだが、その後、狭いスカリに入れられた魚にはストレスがたまり、波があればスカリごと岩にこすれて魚体も傷み、せっかくの獲物の味が落ちるということで、釣った魚はすぐにシメて氷の入ったクーラーに入れましょう、ということが80年代半ばになって盛んにいわれるようになった。それだけならナイフはクーラーのそばに置いておけばいい話だが、名人名手と呼ばれた人たちが「お腰の物」を付けたスタイルで釣り雑誌に多く登場し、それがなかなかカッコよかったため、磯釣りの世界、特にグレ釣りファンの間で流行したのだ。

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釣りで使われているナイフ、いわゆるフィッシングナイフと呼ばれているものはブレードの片側にしか刃がない「片刃」で刃渡り10cm以下のものがメイン。特に磯釣りでは刃の鋭いものを携帯する場合があるので、使用の際は管理責任を徹底させたい。今年改正された銃刀法では刃渡り5.5cm以上でブレードの両側に刃が付いたダガーナイフやダイバーナイフなど「両刃(諸刃)」のナイフの所持そのものが禁止になった。1月5日の施行日から廃棄のための期間(7月4日まで)を過ぎた現在は、使用せず自宅に保管しているだけでも罪になる

釣りを初めアウトドア一般にナイフは欠かせないツールである。魚をシメるだけでなく、魚をさばく、肉や野菜を切るなど調理目的のほか、野山では進路のじゃまになる草や枝を刈るという利用法もあるし、万が一、熊などに出くわしたときの護身のために持っていれば安心という場合もある。ダイバーズナイフは海中で身体が海藻や網に絡まるなどの身の危険を回避する目的が第一だし、超大物釣りなどでも極太の釣り糸やロープが手足にからまり命の危険にさらされた場合にナイフを身につけていれば、とっさにラインを切断することが可能だろう。

釣りで使われるフィッシングナイフと呼ばれているものの多くは「片刃」で、刃渡りは10cmまで、シースと呼ばれる革製の鞘に収めるタイプが主流。魚のシメ具としての意味合いから歯の先端部は非常に鋭い。使用中に手を滑らせて自らを傷つけてしまう事故も少なくない。使い方を誤れば十分に殺傷能力を持つ凶器になりえるが、今年1月に改正施行された銃刀法で所持が禁止された刃渡り5.5cm以上の剣(ダガーナイフなど両側に刃がついた刃物)には当たらず、これまで通りの所持、本来の目的での使用は可能。

しかし、本来の業務および正当な理由(つまり釣りでの使用)による場合を除いての携帯は認められないので注意が必要だ。用もないのにフィッシングナイフを腰に下げたまま街を歩いていると間違いなく御用となる。かなり以前、磯釣りを終え腰にナイフを付け忘れたまま車での帰宅途中に検問にあい逮捕されかけた人がいたらしいが、たまたま磯釣りをよく知っている警官がいたため、厳重注意だけですんだという話を聞いたことがある。これがいまなら許してもらえるかどうか…。

ということなので、ナイフを身につけるのは釣り場だけ、できれば一般人のいない沖磯ぐらいにとどめておいた方が無難。磯に上がってから腰にセットしても遅くないし、帰りは渡船に乗る前に外しておいた方がよいだろう。釣り公園や防波堤など人が多い場所では身につけることはもちろん、クーラーや道具箱の横にも出しっぱなしにせず、面倒くさいが使用のたびにバッグから取り出すようにしたい。もしも凶悪犯罪に利用されでもしたら…考えすぎだろうか。


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