釣りサンデー:関西の釣り情報は釣りサン

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アオリ復調エギング再燃!!/栖原発カワハギ船が好機

岩本佳之(いわもとよしゆき)

1981年生まれ。GANCRAFTソルトプロスタッフ。ホームは紀北から中紀一帯。ソルトルアーを幅広くこなすうえ、エサ釣り全般にも精通。

南紀はもとより中紀も紀北もお待たせのアオリイカ情報入荷!!

ようやく秋らしくなったかと思えばもう冬の気配。もう少し食欲の秋を楽しみたかったのですが…しかし、冬は冬でおいしいものがたくさんあったりします。その季節ごとの「旬」とは本当にすばらしい。これでは食欲をおさえることなど到底できません。まあ、おさえる気もないですけど…。それではそんな食欲に加え、釣り欲もみたしてくれる今が旬の釣りモノをご紹介しましょう。

今シーズンは元気のなかった感のある和歌山県のアオリイカですが、ここにきて復調の兆しを見せています。南紀エリアでは、串本周辺の地磯・沖磯でのエギングが好調で、サイズは例年と比べるとそれほどでもないものの、1kg前後までの秋イカの数釣りが楽しめます。浅場は比較的小型が多いので、サイズ狙いであれば潮通しのよい少し深場を探るほうが可能性は高いでしょう。餌木は3.5号ベースでいいですが、潮流が速いポイントも多いため、通常よりもウエイトの重いディープタイプ(深場用)の餌木も準備しておいたほうが安心。

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今シーズンは不発のまま…そんな心配さえあった和歌山県のアオリイカだが、ここにきて調子が上向きに。南紀だけでなく中紀、紀北エリアでもモンスタークラスこそ出ていないが、キロオーバーの良型を含め中小型がそこそこ上がっている。TEAMシャクレイジーのメンバーもご覧の通り

中紀・紀北エリアはというと、こちらもサイズは伸び悩んでいますが、数は釣れるようになってきています。御坊(ごぼう)から由良、有田周辺の漁港や地磯でも200~500gのやや小ぶりが多いものの、中には1kgを超える良型も釣れています。平均して釣れているイカのサイズが小ぶりということもあり、2.5~3.0号の餌木を使用している人が多いようですが、逆に3.5号や4.0号といった大きめの餌木を使用することで、釣果が伸びることもあります。

これは餌木のサイズによる「アピール力の違い」「探れるレンジ(層)」の違いによるものですが、ようするに小さい餌木では大きいものに比べアピール力が小さく、見つけてもらいにくかったり、水深の深いポイントをきっちりと底まで探れていなかったりすることがあるためです。なかなか釣果が伸びず、餌木の後ろにイカが追いかけてくることが少ないときなどは、だまされたと思って大きめの餌木を使ってみてください。

ポイント的には南紀、中紀、紀北を問わず、回遊するポイントを見つけてじっくりと攻めれば、時間帯によってはまとまった釣果が出たり、良型に出合えたりすることもありますが、やはり複数のフレッシュなポイントをランガンし、そのときそのポイントに入っているアオリイカを効率よく釣って移動するのが、釣果を伸ばすコツです。この先、海水温が下がり始めると徐々に厳しくなっていくアオリイカ。今期のラストスパートをかけるなら今ですよ!

アオリイカの復調で引っぱってしまいましたが、湯浅町栖原(すはら)の船釣りでは、人気のカワハギが上向いてきています。栖原のかるも丸(TEL0737-62-3527)やあしのや丸(TEL0737-62-2271)では、手のひらサイズから25cmクラスが多い人20匹超。時折28cm級の大型も上がっている。エサはカワハギ釣りでは定番のアサリのむき身。仕掛けは市販のカワハギ用仕掛けでOK。最近では、多種多様なカワハギ仕掛けや集魚仕掛けが市販されていますので、数種類の仕掛けを持参し、色々試してみるのがよいでしょう。

釣って楽しく、食べておいしい、さらにここ数年は特にそのゲーム性の高さから、若い釣り人や女性にも人気のターゲットとなっている人気のターゲット。「エサ取り名人」という釣り人にとっては強敵を意味するその肩書きは、よりいっそう釣り人を夢中にさせています。いかに誘い、いかにアタリを取り、いかにハリに掛けるか…これからが本格シーズンの旬のターゲットとアツい駆け引きを楽しんでみてはいかがでしょう。


波止フカセでグレ好ファイト/下津井周辺サヨリが回遊中

中田康竿(なかだこうかん)

1947年生まれ。釣りなら何でもやるマルチプレイヤーだが、投げ釣りが好き。通称キャプテン。倉敷ツロットサーフ所属。ブログ「キャプテン康竿の独りごち」

不調のカレイは見切って好調のターゲット狙いに切り替えてみては?

なんといっても投げ釣りのカレイの季節なのだが、塩飽諸島南西部にある佐柳島(さなぎしま)や高見島で30~37cmがポロポロ釣れたものの、その後は島しょ部で単発的に上がるのみ。やはりというか予想通りというか、2年続きの不調が現実的。前にも書いたが昨年初秋の高水温の影響が底生魚にとって大きかったようだ。回復は数年先?

そのようなわけで投げ釣りは安定して釣れ続いているチヌ・マダイ狙いか、周年釣れるシロギスにシフトするのが正解のような気がする。マダイは確実に狙うとすると手島(てしま)や小手島(おでしま)、広島だろうが、笠岡諸島の白石島、北木島でも釣れている。また塩飽諸島の本島(ほんじま)では普通にカレイを狙っていれば、カレイが釣れなくてもチヌやマダイの40cmオーバーが釣れてくる。

11月下旬の現在はキスにまじりキュウセン(ベラ=ギザミ)も釣れている。水島沖の網代諸島や、先述した広島、本島の各所だ。本島の側にある弁天島、向島(むかいしま・地元では向笠島=むかいかさしま、むかさしまなどと呼ばれる)も面白い。秋から初冬はカレイ狙い、の思いはさて置いて、違った視点での投げ釣り。よいと思うのだが…どうでしょうね。

河口はキビレがターゲットに復帰!! 夜の投げ釣りが寒いけどアツい

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フカセ釣りが好シーズン。魚影の濃いチヌのほかに30cm前後のグレも掛かってくる。島しょ部だけでなく地かたで狙えるのもうれしい

投げ釣りのほかに、瀬戸内の島々ではフカセ釣りが面白い。本島の泊港などではチヌにまじってグレ(メジナ)が釣れている。それも30cmオーバーが釣れるのだからこたえられない。瀬戸大橋の架かる櫃石島(ひついしじま)や与島の波止・護岸から狙っても面白い。エサはオキアミ。アオイソメも好物なのか、近年は夜釣りのメバル釣りにも掛かってくることがある。グレは島しょ部に出かけなくてもよく、地かたでも釣れている。県東部の岡山市宝伝(ほうでん)や瀬戸内市の牛窓(うしまど)などがポイントだ。地かたではなかなか30cm級にはお目にかかれないが、チヌとは違った引き味に魅了されるのではないだろうか。

サヨリ釣りも楽しい。倉敷市児島の大畠(おばたけ)公園の波止や、下津井地区湾岸道路添いの護岸、そして周辺にある大室、高室の波止などで25cm級が釣れている。アミが寄って来るシーズン。これからもしばらくは釣れるはずだ。

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河口部では産卵から回復したキビレの姿が見えだした。夜の投げ釣りで狙えばキビレのほか、チヌにスズキの良型もヒットしてくる

寒メバルも楽しい時期になった。今は15~20cmが多く、25cmを超えるものは少ないが、下津井地区の渡船基地からほど近い島しょ部の小磯で釣れている。まだ適温ではなく、もう少し水温が下がったほうがよいと思うので、メバリングの場合は別にして、ウキ下は矢引きから1ヒロ程度。ポイントによってはカサゴもまじる。下津井の西沖に浮かぶ濃地諸島はとりわけカサゴの魚影が濃く、時折30cm級の型も見る。

河口の釣りでは産卵が終わり、キビレが戻ってきた。ちょっと寒いが夜の投げ釣りはどうだろうか。北西の風の吹く夜も多いが、高梁川河口は倉敷市の玉島乙島地区からだと背に受けて投げるのでオススメだ。スーパーコウジを使用すればクロダイ、スズキもまじって楽しめるのではないだろうか。車のかたわらで竿出しできるので楽チン。釣れる型もキビレ、クロダイはレギュラーサイズが40cm、スズキは60~70cmで、時に80cmオ-バーが釣れるのがこれから正月にかけてだ。


光電子®モニターキャンペーン開催

当選すれば製品着用&レポート投稿で光電子®がプレゼントされる!

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キャンペーン対象製品

「光電子®」素材採用のウェア類を展開するハヤブサでは、「光電子®モニターキャンペーン」を開催。同社の光電子®製品を着用し、モニターレポートが投稿できる人に製品をプレゼントするという企画。人体が有する遠赤外線を吸収・増幅するという輻射循環作用により体の芯から温めるという「光電子®」の効果を実感できるチャンスなので、興味のある人はぜひご応募を。詳細は下記の通り。

キャンペーン詳細

【応募期間】
2011年11月21日(月)~2011年12月20日(火)

【応募対象者】
2011年12月24日(土)から2012年1月31日(火)にかけて、釣りをはじめとするアウトドアスポーツや旅行などで、指定の光電子®シリーズのモニタープレゼント品を着用し、2012年1月31日までに使用レポートを提出できる人

【応募方法】
応募入力フォームより指示に従って必要事項を入力
※モニターの応募者は厳正に選考され、当選者には決定次第連絡

【応募先】
2011光電子モニターキャンペーン応募フォーム


大型チヌ狙いなら津田一文字/阿部磯グレ数釣り好機

高橋秀典(たかはしひでのり)

徳島の磯釣りに精通し、徳島つろう会、FROM・1事務局などで活躍。徳島市内にあるたかはし釣用品の二代目。ブログ「高橋兄ちゃんの釣り話

沖向きでのアプローチには2号以上のハリス使用がオススメ

今年も残りわずか1か月となりました。皆さん、釣り残しはありませんか。私は釣り残しが多すぎて、このままでは年が越せなくなりそうです。で、その心残りを埋めるため、12月は大物狙いにいきたいと思います。まずはチヌの大物を狙いましょう。チヌのシーズンといえば春の乗っ込みや、秋の落ちの時期が思い浮かべられますが、徳島港沖にある津田一文字では12月にも大型でよく肥えたチヌが毎年釣れています。この11月後半にもフカセ釣りで50cmオーバーのチヌが連日釣れていました。

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12月に入っても大型のチヌが狙える津田一文字。11月22日には渡邉さんが40cm級の良型チヌとでっぷり肥えたグレをキャッチ。この渡邉さん、19日にはなんと56cmの大型チヌを上げておられます

長い一文字突堤の中でポイントを選ぶコツは、当日の風向きで選ぶことが大切です。これからは北西の季節風が吹く日が多くなります。そんな時は風を背中から受けることができる沖向きの消波ブロック際を狙い、風がない日や南からの風が吹く日は内向きで竿を出しましょう。また、沖向きを狙う際は消波ブロックに潜られてしまうことが多いので、ハリスは2号以上の太めで少し強引にやり取りしたほうが大型チヌを取り込む確率が上がるようです。

今年も例年以上に海水温が高く、エサ取りの小魚が多いので、エサ取り対策としてサシエにはオキアミだけでなく、ネリエやコーンも必要となります。お忘れなく。またこの一文字ではチヌ以外にも、30cmを超えるグレやアジ、60cmオーバーのボラなどが釣れています。グレやアジはもちろんですが、ボラも脂が乗っておいしいと評判です。問い合わせはニュータケダ丸(TEL090-3782-0463)まで。

鳴門ウチノ海の岸壁ではアイゴが好調!小型ながらクーラー満タンもOK

今年もグレは好調の様相を呈しています。なのに私は今シーズン、牟岐大島や伊島でほとんどグレを釣っていません。そこで12月になれば数が釣れる美波町の阿部(あぶ)磯に行ってみようと思います。阿部には、飛島や一ツ目などの名礁があります。釣れるグレのサイズは30cm前後が主体ですが、なんといっても数釣れるのが魅力な場所です。30cm前後が20~30匹も珍しくありません。シーズン中には50匹以上釣れることもあります。

しかし、交通の便が悪いところで、国道55号から県道25号&26号をグネグネと行くため、なかなか阿部の位置がわかりにくい点や、南からの波に弱い点などから、なじみにくい人もいるようですが、何回か通えばきっと阿部の魅力がわかってくると思います。問い合わせは飛島渡船(TEL0884-78-0281)まで。

そのほか、今年は鳴門市の岸壁で20~25cmのアイゴがよく釣れています。少し型は小さいですが、引きは強く釣り人を楽しませてくれます。ウチノ海の漁港ならほとんどの場所で釣れていますが、釣り人が多く集まっているのが室漁港です。漁港内の波止まで行かず、岸壁から車横付けで竿を出せます。少しマキエをすれば黄色くアイゴが見えてくるので、それから竿を出せば間違いなく釣れます。エサはオキアミで、ウキ下は1ヒロ前後。小さなクーラーならあっという間に一杯になるほど釣れる日もあります。この小さなアイゴを干物にして、徳島名産のスダチをかければそのおいしさにびっくりすることでしょう。たくさん釣ってよい年の瀬をお迎えください。


源泉ゆげ湯 二十一の湯

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弓削和夫(ゆげかずお)

関西を代表するトップエギンガーであり、ライトルアーゲームも得意。フットワークの軽さも特筆もので、大好物のコーラを飲みながら西へ東へ、ロッドとともに走りまわる日々。近況はブログ「弓削ちゃんの今どこ?」でどうぞ

二十一の湯【エギング奥の手】大会時にキーパーサイズを獲る方法

毎度です、弓削です。このサイトが11月末で閉じてしまうのはさみしいことです。マニアックな人も多いだけに残念。これが最後のコラムとなります。今までエギングについてはあまり書いてきませんでしたが、最後ですので、奥の手を思い切って書きます。エギング大会時に胴長15cmクラスのキーパーサイズのアオリイカを獲る方法です。昼間には大型が釣れることがないものの、かわいいサイズが意外とベイト待ちをしており、簡単にキャッチできる場所があります。それがワンド奥にある河口です。詳しくいえば河口の先にある少し落ち込んだ「ブレイク」です。水が枯れているような場所でも、たいてい伏流水が出ているのでOKです。まずはそんな場所を探します。

ここでは岸側から狙う方法と、隣接している波止や磯から狙う方法があります。釣りがしやすいのは、ブレイクの沖側から狙うことができる、隣接している波止や磯から狙う方法です。アプローチ方法は、いきなりブレイクに向かってキャストするのではなく、水深の浅い岸側へライナーでキャストし、着水したら即ダート、そうしてブレイクの上からカーブフォール、もしくはブレイクの形に合わせてテンションフォールさせます。意外とこのフォールでも抱いてくるので、ラインの動きに注意してください。

水深は1m程度ですから、すぐに着底します。波気がなければ少しポーズを取るのも有効です。しかし、波があると餌木がクルクルと回り、アオリイカが嫌がりますのでご注意ください。波気がある時は、着底したらすぐにゆっくりとした大きなダートを使い、ブレイクからリズミカルにシャクります。ブレイクにつくアオリイカは活性が高いので、ここで間をかえるとその瞬間に餌木を触り、ミスバイトを誘発させてしまいます。抱かすなら、餌木を止めるかフォールさせて間をつくってやります。

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アオリイカのエギングでは見逃されがちなワンド奥の河口部。しかしながらここは、大型の確率は低いものの胴長15cmクラスの大会キーパーサイズなら可能性大。ここ一番の奥の手に覚えておこう

2回目のシャクリは海面まで餌木を引き上げます。餌木の後ろにアオリイカがチェイスしてきた場合、波がなければカーブフォールで、波があればフリーフォールで着底させます。バイトはわかりにくいので、着底させたら軽くきいてみます。重みがあればそのまま大きく合わせて取り込みます。最初に着底ポーズを取らないなら、2回目の着底時にポーズを取ります。浅い方から深い方に引くので、着底する時間も長くなって釣りやすいです。

岸から狙う場合は、深い方から浅い方になるので、餌木が近づくに従って着底時のラインのフケるタイミングが速くなり、アオリイカが抱いたのと間違えやすいので、「着底のフケ」と「抱きのフケ」の違いを把握しておいてください。抱きの場合は拾い上げるのでフケ方が違います。風がなければはっきりとわかりますよ。

餌木が手前に寄るほど浅くなるので、よほど活性を上げない限り、水深30cmラインまでは追ってきません。そこでブレイクの下側でポーズを取ってやります。ポーズは波がなければ5分程度取りますが、波があるとやはり餌木がクルクルと回ってポーズを取ることができないので、スローでボトムを引きます。夜の釣りで、アオリイカがいきなりのしかかることがあります。根掛かりのように動かなくなり、ロッドを真っ直ぐにして引いてみたら、いきなり走り出した…なんてことも。その要領で狙うのです。

この釣りは、徳島県の大里海岸で教えてもらったのですが、昼に実践してみたらさすがに昼は小型がポロッと出る程度でした。しかし、枯れた河川の河口部では小型ながらも数が出ました。私はNBC主催のソルトチャプターに出ています。当然勝ちたいので大型を狙いますが、最後にポイントを確保するためにキーパー(胴長15cm)を取る場合に、この手を使います。参加点は5点ですが、20位以内に入れば10点以上あるので、以後の大会の組み立て方が変わります。これが全5戦あるトーナメントで上位に入る方法です。

1回限りの大会と違うのがここで、たとえ1戦、2戦を落としても、残りで上位に入れば年間チャンピオンも狙えます。過去に年間チャンピオンを取って返り咲いた人はいないし、若い人の参加が増え、荒磯に入る人が増えていますが、私はロートルならではの戦いで参加しています。


オフショア青物好調な北淡/洲本港ではアジングが開幕

井手良一(いでりょういち)

1976年生まれ。ホームグラウンドは主に淡路島・鳴門。魚種や釣りのジャンルは問わず何でも挑戦するのがモットー。まるは釣具洲本店スタッフ。南あわじ市在住

手返しよいジギングで数!タチパターン用にロングジグも準備しよう

早いもので11月も後半にさしかかってまいりました。朝晩、冷え込むようになってきましたが、皆さんは釣りに行かれていますでしょうか? 淡路島では私の大好きなメバル釣りシーズンがそこまで来ていますが、もう少し我慢(?)しなければならないようで…まだまだ秋の釣りモノが釣れているんです。

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明石海峡から北淡沖にかけてのオフショアゲームでは青物、とくにハマチやメジロの釣果が目立っている。今年はベイトが豊富なのかエサをよく食べており、ハマチといえどもよく脂が乗っていておいしさ抜群!この機会にぜひ

釣り人の心理として、釣り人の多いところに人が集まる→人が多いから釣果も出やすい→また人が集まる、という具合にメジャーポイントに人が集まり、西浦方面にスポットが当たりにくかったのだと思われます。具体的には、湊(みなと)港、鳥飼(とりかい)漁港、船瀬(ふなせ)漁港、都志(つし)港、郡家(ぐんけ)港、育波(いくは)漁港、富島(としま)漁港などのほか、五色浜(ごしきはま)や慶野松原(けいのまつばら)などのサーフからでも釣れることが! こんな感じで、西浦には穴場的な釣り場がたくさんあります。

ノマセ釣りのほか、いまなら魚の数が多いのでショアジギングなどのルアー釣りでも十分楽しめますよ。せっかく周囲が海に囲まれた淡路島ですので、島全体を広く使って遊んでみてくださいね。また、西浦以外でも広範囲で青物は釣れており、最近になり数はさほどでもありませんが、60cm台のハマチ・メジロサイズが、ノマセ釣りで上がり出しています。古茂江(こもえ)や塩田(しおた)新島など、潮通しのよい埋立地のほか、由良(ゆら)周辺でも単発で釣れているようです。

また、青物同様に西浦一帯でタチウオも上がっています。人が多い土日の釣りプランに西浦エリアでの釣りをぜひオススメしたいと思います。ただし、これから冬にかけて北西の風が出てきますが、風が吹くと釣りになりません。波をかぶるほどの天候になりやすいため、釣りに行く前の天気予報で風向きや風速は要チェック。

アジは回遊傾向!!サビキで狙うならウキ仕様で沖めをアプローチ

続きまして、ファミリーからベテランまで淡路島の波止釣りの主役でもあります小アジが、シーズン終盤に入りサイズアップしてきているという話題です。私のホームグラウンドでもあります洲本港では、朝夕にサビキ釣りで15~19cmが、大潮周りですとよい人で200匹以上とまだまだ絶好調。このサイズになると回遊性が強くなるので、ウキなしのサビキ仕掛けで足もとを狙うのではなく、ウキをつけて軽く投げ、沖めを狙う方が回遊に当たりやすく、釣果が伸びます。

また、このサイズになると夜にルアーで狙うアジングで釣れるようになります。常夜灯があるところでウルトラライトのルアータックルにジグヘッドとワームというスタイルで手軽に楽しむことができるので、今が入門に最適。ライト&シンプルなタックルで釣ると意外によく引くアジの引きに病みつきになる人も続出しています。例年であれば、この洲本港の小アジは、次第に数は少なくなるものの20cmを超えるサイズに成長し、年末年始ごろまで楽しめます。

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洲本市の波止に設置されたアオリイカ釣りに関する看板。サイズなどは従来からある南あわじ市のものと同じだが、期間に若干の違いが見受けられる

そして、ここへ来てサイズアップし、リリースしなければならない規定の胴長15cm未満の個体が少なくなり、釣りやすくなってきたアオリイカ。大きいものでは胴長30cmクラスの釣果も波止から出ています。エギングに加え、ウキ釣り、ヤエン釣りも面白いでしょう。12月上旬までという残り少ないシーズンではありますが、潮やまずめ時などのタイミングを見計らって釣行すれば、良型の回遊に当たる可能性は高いと思います。ボートからは、最近流行のティップランエギングにも最適のシーズンとなっています。淡路島でもティップランエギングをさせてくれる遊漁船が何隻かありますので、やってみられてはいかがでしょうか?

そして、9月にこのコーナーで少し触れましたが、最後にアオリイカのリリースなどに関する件について。先日、洲本市の波止で具体的な内容の書かれた看板が設置されているのを確認しました(写真参照)。これは、洲本市内の漁業関係機関の管轄になる釣り場にあてはまるものですが、従来からの南あわじ市のものと若干内容が異なるところもあります。今後の淡路でのアオリイカ釣りの際にはお気をつけ願いたいと思います。


釣魚収穫祭ピーク!!/本荘ケーソンではグレ40cm超も

海渡風太(うみわたりふうた)

波止釣り、バス釣り、アユ釣りを愛するオールラウンドプレーヤー。旬の魚を楽しく釣っておいしくいただく主義。明石市在住。

東播・大蔵海岸では夜の使者アオリイカ&タチウオが人気

播磨灘の多彩な釣魚収穫祭も今月がピークで、今後は海水温の低下とともに魚たちは緩やかに我々の前から姿を消していくだろう。寒い季節が訪れる前に楽しい釣りをしておきたい。東播・本荘(ほんじょう)ケーソンでは投げ釣りで、五目釣果の大にぎわい。メインの魚はキス、ベラ、カレイと季節感を無視した取り合わせだが、それぞれ良型がそろう。キスは15~20cm、ベラは20cm級の青ベラが多いし、カレイは25~30cm。これにグチやカワハギ、イイダコなどが混じって、釣果は魚種全体を合わせて20尾くらいは楽しめる。特に遠投の必要もないので、投げ釣りビギナーには最適な道場だ。エサはアオイソメで十分だが、エサ取りが猛威をふるっているので仕掛けをまめに点検して常にハリにエサがある状態にしておこう。

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多彩な釣果でにぎわっている本荘ケーソン。キスやベラといった夏の魚がまだ釣れている中で、カレイの釣果もしっかりと上がっているのがいい。そしてビックリなのが11月4日の通し釣りで上がった42cmのグレ。磯ではなく、身近な波止でこのクラスは嬉しいし、驚きだ。そのほか紀州釣りでは良型のチヌもコンスタントに釣れている(写真提供/くさべ渡船)

また、驚いたのが波止では珍しい40cmオーバーのグレが11月4日の通し釣りで上がったこと。正確には42cmという磯グレと遜色のない立派なもの。他にも20cm級のグレが8匹、25~28cmのサンバソウ3匹、セイゴ、メバル、ガシラ多数という立派な釣果。探り&ウキ釣りで、エサはシラサエビとアオイソメ。紀州釣りでは25~45cmのチヌも順調に上がっている。問い合わせはくさべ渡船(TEL0794-35-1403)まで。

東播・明石の大蔵海岸では夜の使者、アオリイカとタチウオが依然人気だ。アオリイカは胴長20~25cmと型はグンとよくなった。これに時折コウイカが混じる。ただアオリイカは数が出なくなってきた。一方タチウオは、これまた時合いが難しい。群れが接岸すればいとも簡単に釣れるので、運が大いに左右する感じか。群れに当たれば70~80cmが10尾以上も期待できる。イカナゴをテンヤに縛った引き釣りやワインド釣法が手返しもよくてオススメ。また、海水温が下がりはじめると活気づくのがメバル。大蔵海岸をはじめ明石港の赤灯、白灯波止などで、エビ撒きで狙うと楽しい。昼は10~13cmの小型が多く、夜釣りで狙うとサイズが15cm級中心になり、時折20cmオーバーも出る。数はたいてい10尾前後。

西播・坂越(さこし)から室津(むろつ)にかけての波止では先月に続きサヨリが好調。ノベ竿でアミエビを撒きながら狙うと20~25cmが20尾ほど。遠投用のロケットカゴで狙うよりノベ竿の方が手返しよく、サヨリの引きもより味わえて楽しい。揖保川(いぼがわ)や千種川(ちくさがわ)、そして加古川の河口部では落ちアユを意識したスズキが徘徊してくる季節。夜釣りのミノープラッギングで80cm級の大型が狙える。初めての場所は明るいうちにポイントを確認して、深場へのウエーディングは禁物だ。


美味なる秋アジ ワームの色がキモ 小鳴門アジング

流れの速さによってかわる狙いドコ

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遅れ気味だったアジの釣果が聞かれ始めた小鳴門周辺。流れが速くなると常夜灯のまわりにかたまりだし、好ポイントとなる

徳島県の小鳴門(こなると)地区では、ようやくアジの群れがかたまりだした。いつもの年だと常夜灯まわりに一面ベッタリと陣取っているのに、今年はいたり、いなかったりが長らく続き、群れも小さく、狙って釣るにはもう一つだった。それが11月に入ってまとまってきたのだ。サイズは19cmほどで赤アジ(マアジ)がほとんど。たまに23cmぐらいの良型が混じる。それと15cmぐらいの青アジ(マルアジ)に、20cm超のサバが一緒になって移動する。流れが緩むと小さな群れとなって広範囲に散らばり、流れが速くなると常夜灯のまわりにかたまりだす。

11月2日の午後10時過ぎ、アオリイカを狙って小鳴門へ釣行。潮は止まっており、各波止を転々とリサーチしていると、北泊(きたどまり)の小さな防波堤でアジの大群を発見! しかし、アジのリグはあったもののロッドを持ってきていない。そこでどうにか釣ってやろうと車に入っていた渓流用のノベ竿に0.6号のラインをつけ、スプリット仕掛けでさびいてみた。

「ククク」とスリリングなやり取りで引き抜く。体高のある20cmのよいアジだ。はじめは簡単に釣れていたので、酒の肴に数匹と思って釣っていたのだが、あとが続かない。意地になり、リグをとっかえひっかえしているうちに、「ハッ」と時間を見ると2時過ぎ! 後日の仕切り直しでその日は終了。ちょっとのつもりが30匹も釣っていた。この時期のアジは食べておいしく、引き味もいいので数人に連絡。すると即バイトしたのが谷君だった。

アジがいないワケではなく…食いが悪いだけ!?

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美味しいアジの情報に飛びついてきたのは谷君。さっそく11月6日の再釣行に付き合ってくれた。当日は先にワームの当たりカラーを発見し、アジを連発!!

仕切り直しは11月6日。午後10時に現地・北泊で待ち合わせ。ゴウゴウと流れる引きの潮。湧き上がりの潮の速い流れで、小さな渦がいくつもできては消える。足もとにアジの群れはいるのだが、仕掛けが入らずに流されてしまう。たまにヒットするが、たまたまか!? 流れが弱まるまで、反転流の緩やかな場所で狙い、時合い待ち。こちらは流れが緩めなので、群れがあちらこちらに移動する。ワームの色をかえてアプローチ。グローの光が強いとサバのオンパレードで、蓄光が弱まるとアジがくる。しかしそれも2、3匹釣ると止まる。が、ワームを小さく切ってキャストするとコツコツと当たってくる。アジがいないワケではなく、食いが悪いだけだろうか。

潮流も弱まったので、もといた波止へ移動。来たときよりは流れがおさまり、表層にベッタリと魚影が確認できる。ワームを魚群の中にトレースするとコツコツとアタックしてくるが、フックアップにはいたらなくて素バリ。着水ポイントをかえ、流れの筋をトレースするとヒット。流れに押されグイグイと抵抗するのをいなしながら寄せてきて引き抜く。先ほどいた場所より体高があって肉厚のアジだった。

グローの光に素早く反応するのはサバ!!

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引きだけでは良型のアジなのかサバなのか、上げてみないとわからない。となれば、なるべくサバがヒットしないように工夫することが、本命アジを数上げることにつながる。当日はワームのカラー、グローかグローでないか、がポイントとなった

同じところをもう一度通すと即ヒット。ジリジリとスプールが逆回転。強引なやり取りをすると口切れでバラしてしまう。そのため大事にいなしながら取り込もうとするが、かといって時間をかけても口切れを起こしてしまう。優しく、しかし素早くやり取りできなければ、取り込めないのがアジングだ。そんな中、サバが混じるのがくせ者。同じような突っ込みで引くのでアジかサバかの区別がつかず、ヒットするとキャッチするまでわからない。それもサバばっかり釣れ続くときもある。

隣で釣っている谷君はアジの連チャン、一方私はサバの連チャン。明らかにワームの違い。グローの光に素早いサバが先に飛びついてヒットするのだ。そこでグローの入っていないワームをとっかえひっかえしてキャスト。どれもがコツコツと当たる中、クリア系のワームがよいのがわかった。中でもシルバーのラメ入りがよく、その次にクリア、赤ラメのクリアはなぜかダメだった。

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最後は入れ食いモードに突入して、食べ頃サイズのアジがクーラー満タン!というか、クーラーに入りきらなくなったために納竿。皆さんも秋の美味アジ、楽しんでみては?

釣れるワームがわかればこっちのもの。今まで使っていたリーダーを0.6号から0.8号に替え(食い込みがよいようにしなやかな0.6号を使っていたが、当たるワームがわかればトラブルの少ない号数に…)、キャストシンカーを3gから2gに軽くして、バランサーヘッドを0.3gから0.4gにアップ。リーダーの長さは60cmとり、流れのヨレに入るようにセッティング。狙いは的中! サバ7割、アジ3割が、アジ9割、サバ1割となり、それも入れ食いとなった。

狭い釣り場で、2人がいつもアジを掛けている状態。絡まないようにロッドを寝かしながら誘導して取り込む。無理をすると口切れ。加減をすると係留ロープに絡んでアウト。ちょっとしたタックルバランス、ちょっとした違いで入れ食いモードに入るのも、この釣りの魅力だ。その後、入れ食いモードは続き、クーラーに入らなくなったので納竿とした。
(賀川正志:徳島市)


タチウオ高活性 ルアーにガツガツ 秋の沖一文字

ダート系ワームでのタチウオ狙いにはケミ絶対!

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タチウオも青物も釣れているとあって、平日にもかかわらず一番船は満船状態。そんな中、足もとは濡れてしまうものの広々と釣りができる沖北ポイントで竿出し

今年の大阪湾はアジ、イワシがとても多い年。気温、海水温はまだまだ高く、フィッシュイーターもこのベイトフィッシュを追って高活性となっています。例年、10月も後半になると北風が吹き始め、朝夕はグッと気温が下がるものですが、今年はちょっと違う感じ。海水温も高いためか、これまであまり釣れていなかった魚が釣れています。特に「アイブリ」。南方系の魚で岩礁帯を好む魚のようですが、今年はよく釣れているのを目にします。このアイブリもルアーへ果敢にアタックしてくる魚なので、私的には大歓迎。そして、食べてもおいしいとくれば、さらに狙って釣りたい! というワケで、色々な魚が狙えるチャンスに胸をおどらせ、10月28日に岸和田へ釣行しました。

当日は今が旬のタチウオを夜明けにアプローチし、その後はツバス、ハマチ、アイブリなどの青物狙い、おまけでアオリイカでも…と、ちょっと欲張りなプラン。午後4時半前に渡船乗り場へ到着すると、すでに20台以上の車が! 平日ですが一番船で50人以上が乗っており、すごい人でした。これも魚が釣れているからでしょう。一番船は午前5時に出船。タチウオ狙いをする方は、一文字に上がったらすぐに釣りができるように、すでにケミホタルを付けた状態でスタンバイされている方も。朝のタチウオ釣りは夜明けから30分ぐらいが勝負となるので、無駄な時間を少なくする工夫ですね。

この日、釣り人の約9割が沖一文字へと渡りました。私も沖一文字へ渡ると、まっすぐに沖北ポイント(北側の先端)へ足を進めました。ノマセ釣りで青物を狙う方は、沖北からカーブというポイントまでがコンスタントに上がっているようで、そちらへ行く方が多かったです。沖北のポイントへ着くと、早速ダートヘッド20g(グローカラー)にダートミノー105(パールゴースト)をセットし、短時間勝負のタチウオから狙います。ここで1つコツですが、ダート系ワームを使うときは必ずケミホタルを装着してください。アタリの数が違います。

ワームでもミノーでもジグでも!本日はタチウオデー

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潮が左から沖へ少し動き出したところでアタリが出始め、やがてワンキャスト・ワンバイト状態に

横を見るとすでに電気ウキがずらりと並んでいます。焦る気持ちを抑えつつ1投目。まずはカウントを「5」数えてからアクションに入ります。しかし、まだ潮が動いておらず1投目は当たらず。2投、3投も当たらず、10投目ぐらいから潮が左側から沖へと少し動きだしたところで「ゴンッ」とアタリが。しかし食いが浅く、ヒットまでいたりません。再び同じ所へキャストし、カウント5を数え、リズムよくロッドを縦にシャクってワームをダートさせると「ガツンッ!」とアタリ。今度はしっかりとフッキングできました。無事本日1匹目のタチウオをキャッチ。釣りたてのタチウオはほんと銀ピカで綺麗です。潮も上げて来て、いい流れが出てきました。ここからワンキャストごとにアタリが出て、順調にタチウオをキャッチ。そして6時半過ぎから青物狙いへとチェンジしました。

まずは9cmのヘビーウエイトミノーで活性の高い青物がいないかを探ってみます。ミノーに変えて3投目で「ドスン」と重みのあるアタリがありましたが、上がって来たのはタチウオ。ただ、ダート系で釣れたよりはサイズが少しよかったです。カタクチイワシが表層を泳いでいるのが見え、青物狙いにはいい感じでしたが、このベイトにタチウオも付いていて、ミノーはもちろん、トップウォータープラグにまでヒットする始末(汗)。午前8時を回るとさすがに表層でタチウオは掛からなくなりましたが、青物のアタリもないまま…。そこで次はメタルジグへと変更し、底から中層を狙いました。が、今日はタチウオデーとでもいってもいいぐらい、ジグでもタチウオがヒット。

ジグにはリアフックお忘れなく!キャッチ率が大幅アップ

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日の出とともにヒットした指3本半クラス。朝まずめは表層をテンポよく探っていくのがキモとなる

ここで今回 ダート系ワームで狙うタチウオと、ジグで狙うタチウオのルアーの動かし方を紹介します。まずダート系ワームでタチウオを狙う場合ですが、動かし方は簡単。アクションはロッドを上下に、軽くシャクリを入れて動かすのですが、比較的軽い上下の動きでもワームはしっかりとダートしていますので大丈夫です。

タチウオは明るい時間帯は深い場所にいて、日が暮れてくるにつれて徐々に湾内に小魚を追って入ってきます。そのため、ウキ釣りでもそうですが、まず狙う層は底付近からで、途中でアタリが出たらその水深を丹念に狙っていきます。日が落ちてしまうぐらいが一番釣れてくるときなので集中してください。これぐらいの時間帯になるとワームを沈めるのもカウント2~3ぐらいでOK。活性の高いやつを狙ってください。逆に、朝にタチウオを狙う場合は、夕暮れとは反対でカウント2~3スタートからと、表層をテンポよく狙ってください。

次にジグでタチウオを狙う場合、青物を狙うときのようにキビキビとした動かし方はあまりよくないです。鋭い歯を持つタチウオはジグの真ん中あたりに食いついてきますので、キビキビ動かすとすぐにリーダーへ歯が当たり、リーダーを切られてしまってジグのロストにつながります。アクションは「フワァ~フワァ~」と糸フケを出さずにゆっくりと上げていくことが、ジグで釣るコツです。ジグには、リアにトレブルフックを装着した方がタチウオのキャッチ率がグーンとアップするので、フロントのアシストフックだけではなく、リアにもフックをお忘れなく。

タチウオだらけにアオリイカもびびり気味!?

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青物を狙ってキャスト、キャスト、キャスト! しかし、ヘビーウエイトミノーでも、メタルジグでもタチウオがヒット。この時期は早朝にタチウオが回遊することが多いので、朝まずめにタチウオ専門で釣行しても面白いだろう

この日、ワームでは最初カウント5ほど沈めてタチウオを狙っていましたが、6時を過ぎるとほとんど着水と同時にヒットしました。そして7時を回るとジグでタチウオが釣れてきましたが、ジグは着底からほとんど動かさないストレート引きでヒット。上で釣れるやつよりワンサイズ大きかったですね。午前9時を過ぎたぐらいから満潮となり、流れも緩くなったのでおまけのアオリイカを狙ってみることに。内側ではサビキでコンスタントにアジ、サバか釣れていたのでダートマックス3.5号をセットして捨て石まわりを丹念に狙うもまったくアタリが出ず。1時間ほど色々な場所で餌木をキャストしましたがダメでした。やはりタチウオが多いとイカもこわがって出てこないみたいです。

再びジグで青物を狙いますが、残念ながら本日はルアーでは無反応。午後1時、潮も止まったので納竿としました。カーブ周辺ではノマセ釣りでツバス、ハマチが上がっていました。タチウオは一時期に比べると釣れる数は減りましたが指3本が平均となり、引きごたえもあり十分楽しめます。青物はノマセ釣りの方がよく釣れていますが、ルアーでも釣れています。秋本番を迎え、まだまだ楽しめる岸和田一文字へぜひ釣行してください。
黒川弘樹:南紀沿岸警備隊)


大型青物回遊タテ釣り旬/九頭竜川シーバス絶好機

杉本景二(すぎもとけいじ)

越前海岸&沖、そして九頭竜川と福井県下での釣りなら何でもおまかせ。「デカイ!」よりも「うまい!」を優先するのが欠点!? フィッシングタックルフジノ福井店スタッフ。

エサの小魚をいかに掛けるか…リアクションで食わせるのがコツ

秋も深まりようやく寒くなってきたと思っていたら、また暑い日が帰ってきたり…とにかく異常気象が日常になってきた気がする。海水温もまだ高く、海の季節感が本当にわからなくなってきている。そんな中、越前沖のタテ釣りは絶好調だ。ようやく大型の青物が入ってきて、それにともないタテ釣りも釣果も急上昇。エサの小魚さえうまくつけることができれば、ヒラメ、青物、根魚など高級魚が目白押しで、ポイントによってはブリの声も聞こえ始めた。今年はまだハマチが少なく、エサ取り状態になっていないので特にオススメだ。

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大型の青物が回遊しはじめ、タテ釣りが好シーズンに入った越前沖。エサとなる小魚をうまく掛けられれば青物のほかにヒラメや根魚なども食ってくる!

とはいえ問題はエサの小魚を釣る(掛ける)こと。タテ釣りの上手い下手はこの小魚をいかに上手に釣ることにかかっている。越前方面での仕掛けはエダバリの本数が多く、エダスの長さはかなり短い。そのため小魚のタナでユラユラと放置するのではなく、仕掛けの落下スピードを利用してリアクションで食わせる、といったほうが正解かもしれない。釣り慣れない人を見ていると、岸壁でのサビキ釣りをイメージしてアクションを加えている人が多い。

越前方面の場合、小魚を掛けるためにはリールのサミングが非常に重要になってくる。落下スピードを調整するのと、アクションを加えて仕掛けをいかに踊らせるかということである。小魚の種類や、状況に応じて食わせるパターンは日々変わっていくので、わからないときは素直に船長に聞いてみるのが一番だ、実際目の前でアクションを加えるのを見ないと、正直わからないくらい微妙なサミングをすることもあるのだ。

また時々オキアミなどをつけてなんとか小魚を掛けようとしている人もいるが、意外と上手くいかないのだ。私も以前やってみたのだが、ほとんどエサにならないベラやカワハギなどが釣れてしまう。詳しい情報は、崎なら宝来丸(TEL090-5174-5228)、榮昇丸(TEL090-3767-5023)ほか僚船多数。三国なら神海丸(TEL090-4685-0797)、茱崎ならディープオーシャン(TEL090-3299-5397)、敦賀ならブルーズ(TEL090-2129-6138)まで。

落ちアユ狙って福井市内まで!粘るかランガンかはお好みで

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落ちアユを狙って活性が上がっている九頭竜川のシーバス。11月1日には福井市の木村さんが三国大橋周辺で80cmのグッドサイズをキャッチ。この他にもシーバスは多数ヒット。ルアーはダイワ・ショアラインシャイナーシリーズ各種

陸っぱりの釣りでは、九頭竜川のシーバスが好調となっている、例年この時期は落ちアユを狙って、福井市内まで上がってくる。もちろん下流部でも釣果がある。下流部は川幅が広いので、なるべく遠投の効くミノーやトップウォーターがオススメだ。水深のある場所ならバイブレーションも用意しておいてほしい。群れが回ってくると思わぬ爆釣に当たることもあるので、実績ポイントで粘るか、ランガンで探すかは直感におまかせする。

上流部では支流の日野川方面でも釣れている。川幅がやや狭くなりポイントも絞りやすいのだが、市内からアクセスしやすいため、朝夕のまずめ時はポイントに入れないことがある。そのため結構プレッシャーがかかっていることが多い。ショートバイトが多発することがあるので、フォローのルアーは多めに用意しておくのがベスト。ひとつ注意してもらいたいのだが、市内上流部の天池橋より上には川漁師の刺し網やカニカゴが入っていることがある。ルアーが引っ掛かってロストすることが多々あるのでなるべく避けたほうがいいと思う。


釣りほっこ 第44投

釣りほっこ

小松康宏(こまつやすひろ)

チヌ釣りの超精鋭集団・瀬戸竿鬼会を率いるダンゴ釣りのオニ。地元香川県女木島で一日釣果101匹、愛媛県御荘湾で最大実寸62cmの記録を持つ

ダンゴ釣りの未来について…現状で満足するなかれ!!

ここ2度、3度とエサ取りの前にボーズが続き、手も足も出なかったワチキ。そなたの限りない貪欲さに、元気いっぱいの振る舞いに、ただただ感服するしかなかった。俗にエサ取りに強いとされているダンゴ釣りではあるが、近年のそのダンゴ釣りをもってしても歯が立たないポイントが増えつつあることは確かである。

十年を「ひと昔」というなら、「ふた昔」ほど前は、まだまだ誘いを中心とした、底を切るダンゴ釣りで釣りが成り立っていた。だがそれから時が流れた現在はどうだろうか? 底を切って誘う釣りでは到底太刀打ちできる状況ではない。仕掛けをハワせ、誘いをなくし、ただひたすらにサシエの保護に重点を置いた「ハワセ釣り」でないと、釣果が伸びない時代になっている。

そう思うと「ふた昔」の間に、海の中は大きく変貌してしまったことになる。これすべて、魚の学習と、増殖したエサ取りがもたらした結果といえるのではないだろうか。ではこれから先の5年、10年先の未来のダンゴ釣りはどのように変わっていくのだろうか…と、見えない未来に不安さへ覚えてしまう。

私の思いすごしかも知れないが、ダンゴ釣りの行く末は画期的なサシエサの出現か、画期的なダンゴ釣りのスタイルが出現しなければ、衰退の一途をたどる釣りになるのではないかと思えて仕方ない。海の中は私たちが想像する以上に日々変化、そして進歩している。しかし、このダンゴ釣りはここ「ふた昔」ほど前からこれといった進歩が見えない。

自分の釣りを頑なまでに守ろうとする、守りの姿がダンゴ釣りの行く末を進歩のないものにしているように思えてくる。時の変化に、海中の進歩に柔軟に対応していかないと、取り残されて「釣れない」という現実を突きつけられる日が、近い将来に必ず訪れるような気がする。

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「ふた昔」前にはチヌが3ケタ釣れることも珍しくはなかった。底を切った誘い中心のダンゴ釣りで面白いようにチヌは釣れた。でも現在の状況は、エサ取りの猛攻に釣果は伸びず、貧果にあえぐ釣行が続いている。ダンゴの割れる時間をコントロールしても、ハワセ幅を極度に長くしてサシエの誘いを止めても、最強と思っていたハワセ釣りでも限界を感じている。これからのダンゴ釣りの行く末はどうなるのか予想すらたたない。ひょっとすれば最強と思っていたハワセ釣りも、もう時代遅れの釣りになりつつあるのかもしれない…

では画期的なサシエサ、釣り方とはどのようなものだろうか? これは私が想像する愚策、俗説にすぎないかもしれないが、当たらずともまったくのピンボケの外れではないのではないかと思っている。まずサシエサは鉄か鉛に匹敵する、取ることができないエサである。エサ取りに強いといわれるコーン、オキアミボイルなどは近年の強じんなエサ取りの前では屁の突っ張りにもならない。

コーンなど、フグの攻撃にあえば一撃で5、6粒の小さいコッパに粉砕される。いうなれば一撃でハリから落とされることを意味する。ネリエサ、イソガニにしかり、一瞬にしてハリから落とされてしまう。私の愛用する天日干しのハリに刺さらないほどのかたいオキアミでも同様である。いうなれば鉄か鉛に同等する、食いちぎれない強じんさが必要であろう。しかし、想像はできてもこれといった的確なエサが見当たらないのが現状である。

そして画期的な釣り方とは、第40投に登場した「シンちゃん」が愛用する「芯ちゃんダンゴ」釣法である。ダンゴ釣りの世界では悪い例としてよく登場する芯残りしたダンゴだ。しかしダンゴ釣り師の中でも、このサシエを中心に小さく残った「芯ちゃんダンゴ」になっているケースは多い。

細かい砂を使用して、水分の少ないダンゴを力の限り握っているダンゴは、ほとんどが芯残りしているといっても過言ではない。しかしこの芯残りしたダンゴを気づかって、食って来てくれるのが、優しい優しいチヌなのだ。サシエがダンゴから飛び出せばまずかすめ取られてしまうサシエでも、芯残りした状態ではエサ取りは手も足も出ない。サシエを中心として芯残りしたダンゴは、アメ玉より大きくかたいダンゴ状になっているので、小さな口の魚には芯ちゃんダンゴは合わない。大きな口をしたボラ、チヌしか食ってこられないのが現実だろう。

ボラもチヌもダンゴにアタックしてくる。そして、徐々に小さくなったダンゴもろとも食って来ているのが現状である。ただボラの場合は歯がないので吸ってくるのに対し、チヌは小さくなったダンゴをサシエもろとも食ってくる状態である。そう思うと、幾年後かにエサ取りがいま以上に勢力を増し、サシエの種類やハワセ釣りでは太刀打ちできなくなった頃、ひょっとすれば芯ちゃんダンゴの時代が訪れるかもしれない…と、私は真剣に思っている。

そのため私は故意に芯ちゃんダンゴになるようにダンゴを作り、その釣りを練習している。現にここ数回の釣行で釣った数匹のチヌは、ハリにサシエを付けないカラバリをダンゴに包んだ状態で釣れてきた。そしてこのダンゴもろとも食ってくるチヌは、良型のチヌが多いのも特筆した点である。日々進化する海の中、いまの現状に満足していたのでは、あなたの釣りも、私の釣りも、時代遅れの釣りになりかねないのでは? と海からの声が聞こえてきそうだ。


神前磯解禁!グレ好発進/御座岬ボートアオリ絶好機

大谷善正(おおたによしまさ)

三重県の磯がホームグラウンド。グレ、チヌをメインに狙う。三重県津市在住。三重グレ研会長。近況はブログ「フィッシング遊歩道」でどうぞ。

よい潮に乗ってグレの調子も上向き!尾鷲では40cm級の尾長も

いよいよ寒グレの季節に突入ですね。三重県では、これから12月にかけて数釣りに好適なシーズンで、大型も出ることから私も一番好きなシーズン。10月は潮がイマイチでしたが、11月に入る頃にはよい潮が入ってきたようで、グレの大型もポツリポツリと釣れだしています。10月末に尾鷲(おわせ)のタテガミに3人で渡礁したときも、数日前まではさっぱりだったのですが、当日は30~35cmの口太グレが結構釣れて、おまけに40cmクラスの尾長グレが2匹釣れました。

生オキアミ6kgにマルキューから新発売の「グレパワーV9徳用」という3kg入りの配合エサを1袋加え、かために練り上げ、遠投してヒットさせました。磯際から竿3本ほどはエサ取りや、底へ落とすと大型のサンノジの猛攻でした。足もとへ多めのマキエをして、沖へは少しのマキエで攻めたのがよかったようです。その後も尾鷲の磯ではグレの釣果が上向いていますよ。問い合わせは藤尾渡船(TEL090-3480-2690)へどうぞ。

そして解禁磯の朗報です。11月1日より神前(かみさき)の磯が解禁となりました。お隣の方座浦(ほうざうら)や奈屋浦(なやうら)は解禁してからかなり経過しますが、この神前地区のみ、待ちに待った解禁となりました。クラブのメンバーたちが解禁日に出かけていますが、期待通りにグレの数釣りを堪能したそう。サイズは30~35cmが多かったようですが、2ケタは簡単に釣れたようです。よい場所に恵まれた人は40cmオーバーを釣っており、3日には湾の真ん中の浮かぶ灯台のある島でグレやチヌが大漁。50cmの口太グレも釣れていたという情報も。やんが丸(TEL090-6767-9233)、山王丸渡船(TEL090-1566-2110)の2軒が渡船を出しています。

磯釣りネタが続きますが、県東部の御座岬(ござみさき)でもグレが好調です。私も5日に出かけて30cm前後のグレを2ケタ釣らせてもらいました。おまけにカワハギやアオリイカも釣れてクーラー満タンでしたよ。カワハギを専門に狙った人は25~27cmの肝パンパンのカワハギを2ケタ釣っていました。問い合わせは大伸丸渡船(TEL090-3484-1311)へお願いします。

中津浜にニューイカダ登場!40cm級のチヌに年無しクラスも

イカダではチヌやカワハギ、アジなどが好調ですね。南伊勢町の中津浜(なかつはま)に新しく、黒ちゃん渡船(TEL080-1552-9696)が営業を開始しました。イカダではチヌが好調で50cmオーバーも結構釣れているようです。また連日40cmクラスが釣れており、潮によっては2ケタ超えの数釣りもオッケーとのこと。ほかにボートエギング、船カカリもやっています。釣り場となる五ケ所湾(ごかしょわん)はチヌも濃く、アオリイカやカワハギなども多いので、今後も楽しみですね。南島町の方座浦(ほうざうら)ではチヌのほかにヘダイが大漁のようです。ヘダイはうろこが銀色でチヌによく似ていますが、体型はマダイに似ています。引きが強く面白い魚です。連日2ケタ釣れており楽しめます。問い合わせは恭進丸(TEL0596-76-0801)へどうぞ。

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御座岬周辺のボートエギングではキロクラスのアオリイカが登場。6日の釣行では悪コンディションながら4人で25ハイ。風のある日はティップランも楽しめ、今後も期待できる

最後にボートエギングも楽しい季節となってきました。御座岬周辺でアオリイカが爆釣モードになってきましたよ。6日は雨模様でコンディションが悪い中でしたが、キロクラスも数ハイ混じり4人で25ハイの釣果がありました。風がなく、ボートが流れなかったのでキャスティングでの釣果でしたが、風のある日はティップランが面白そうです。今後はキロクラスが多く混じり、楽しめると思います。大伸丸渡船のボートエギング部門で、私のボート「シーレジェンドⅡ」も年内に遊漁船としてデビュー予定です。皆さん来てくださいね~。問い合わせは大伸丸渡船(TEL090-3484-1311)、またはシーレジェンド(TEL090-1568-9433)まで。


宇和海 奥のオク 第44回

宇和海 奥のオク

勇伸生(いさみのぶお)

釣友たちが近頃どんどんアジンガー(オジンガー)化して行く現状に戸惑いを覚えながらも、ひとり孤塁を守る覚悟の餌釣り派。オキアミとアミエビの匂いに執着あり?

常に最悪の事態を想定せよ!危機管理問う夜のしじま

魚信にすっかり見放されてしまった夜は、釣り座でフトこんなことを考える。もし今ここで、津波をともなうことが予想されるような強い地震に見舞われた場合、どう行動するべきか?

普段行きつけの釣り場ごとに、おおよその避難場所は頭に叩き込んであるつもり、ではある。宇和海は、海と山とが隣接する特有の「リアス式海岸」。万一、強い揺れに襲われたり、ケータイの緊急地震速報がなったりしたときは、すぐに間近の峠道や山の農道へとクルマを走らせればよい。

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自治体などによって取りつけられた、南海地震による津波の想定高さを示す看板。あくまでこれは「想定」なのであって、「想定外」もあることを、そして、有事の際にこの電柱が経っているのか…ということまでも想定しておく必要がありそうだ

だが…考えが甘い! のであった。3月11日のあのニュース映像に、すっかり洗脳されてしまっているのである。津波の恐ろしさのことしか頭に入ってないのだ。その前に当然起こる強い揺れによって、高台の道路や、そこに至るまでの海岸道が土砂崩れ、あるいは海中崩落によって寸断されてしまっている可能性についての「想像力」が、まったくもって欠けていたのであった…反省。

ひるがえって最近の当地では、海上保安部や自治体の職員の手によって、釣り場や住宅地の電柱に、南海地震によって引き起こされる津波の想定高さを示す看板が、取りつけられているんだけど、コレもどうなるんでしょう?

それらの電柱には、震度6とか7に襲われても倒れないだけの十分な耐震強度があるのだろうか? ん?「地震が来る前にあらかじめこの想定高さを見て、頭に叩き込んでおきなさいね」という意味なのか? 「南海地震によって宇和島港に押し寄せる津波の想定高さは4m。あなたの住む町の海抜は3m。よってこの高さ(1m)の津波が想定されます」という、ウチの近所の電柱にはられた『津波避難看板』って、ほんとに信じてもよいのか? すぐそばを、河口から1km弱の市内一の大きさの川が走っているんだけど…。

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かつては週刊釣りサンデーの表紙を飾ったこともあったアノ人も、最悪の事態を想定できなかった行動のせいで…

「我々はこうやって、想定値に忠実に基づく注意喚起だけはしっかりと行っておきましたからね。イザというときには、その時々の皆さん個人の判断に基づいて避難してくださいね。万一、想定以上の高さの津波に襲われた場合は? ですってぇ? 想定以上の高さの津波による被害につきましては、我々は責任を負いかねます」と、つまりはこういうことなんでしょうか。なんでしょうねぇ。

以上の考察から、われわれが学ぶべき教訓とは何か。①イザというときに他人(この場合は国や自治体)が自分の身を守ってくれると考えるのは大マチガイ。②常に最悪の事態を想定しながら行動せよ。といったところだろうか。②なんてほとんど、さる業界の兵法である。

先日のこと、書架の整理をしていたら、まる9年前の週刊釣りサンデー11月10日号が出てきた。自身の波止グレ釣行レポートが掲載された号だったので、古紙回収に出すことなく残しておいたのだろう。同号の表紙に登場していたのは、アオリイカを釣り上げてごきげんポーズのS田S助なのであった…。


2011 武庫川一文字タチウオチャレンジ1DAYトーナメント結果

ミリ差の大接戦!! 12歳の洞ノ上大悟君が91.4cmを上げて優勝

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イベント当日、ムコイチに集まったタチウオファンは約100名。オンスタックル・小林代表のあいさつのあと、「東日本大震災」復興支援をテーマとしたチャリティーオークションなども行われた

11月4日、兵庫県の武庫川一文字で「2011 武庫川一文字タチウオチャレンジ1DAYトーナメント」が開催された。主催はオンスタックル、ファイブコア、武庫川渡船。このイベントはタチウオ釣り大会だけでなく、「東日本大震災」復興支援チャリティーイベントとしても行われ、同日開催されたオークションの売上すべては、日本赤十字社に送金されるとのこと。

さて、当日集まったタチウオファンは約100名。30~40歳台の比較的若い男性の姿が目立ったが、中には高齢者や女性のほか、お子さんの姿も見られた。参加者らは午後1時半に渡船を開始。武庫川一文字に渡ってから開会式、チャリティーオークションを行ったあと、午後4時から釣り大会がスタート。大会はルアー釣り限定で、オンスタックルの製品を用いて釣ったタチウオの1匹長寸で競われた。

11月に入ったとは思えないほどの陽気で、風も弱く、夜でも長袖一枚あれば過ごせそうなほどの快適な条件だったうえ、大会の前日までタチウオの調子もよく、好釣果が予想された。キーパーサイズは80cm以上と決められており、7~8名の選手に1名ずつ付いている係員が現場でチェックし、80cm以上のタチウオならタグが付けられる。検寸にはこのタグが付いているものしか持ち込むことができない。公正で、かつ検量時間の短縮につながるよいシステムだった。

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午後4時から実釣の部がスタート。直後から幸先よくヒットを繰り返したものの「これからが時合い!」という6時頃、急に食いが渋くなって参加者は大苦戦!?

午後4時5分頃に早くも1匹目が上がり、その後は午後4時半頃に小さな時合いが到来。少しおいて日暮れとともに本格的な時合いが始まり、全体的にポツポツとヒットした。アベレージサイズは70cm台で、実際に計ってみると意外に80cmを超える個体が少なく、なかなかタグが付けられない状況。キーパーサイズに1~2cmとわずかに届かないことも多く、チェックしてもらっていた参加者からは落胆の声も。

夕暮れとともにはじまった時合いだが、午後6時頃になると急に食いが渋った。その原因についてオンスタックルの小林代表は「3日前よりは水が濁っていましたし、もっと釣れるはずの時間に潮が止まっていたり、だらだらしていましたね。ゆっくり川のように流れているとなかなか食いません。一文字に当たるような潮であったり、あるいは潮と潮がぶつかるヨレ、潮目が出てくるとハッキリとした釣れ方になるのですが…」とのこと。また、「タチウオは、明るいうちはガンガンしゃくっても、ダートしているものに飛びついてくるのですが、日が暮れてくると目が昼の目からだんだんと夜の目にかわります。そのかわるまでの間は、タチウオの目があまり見えていない状態。それが30分から1時間ほどかかるようで、そうなるとタチウオは動かなくなり、捕食しなくなります。それが6時ぐらいから始まったようです」とも。

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中央が優勝した洞ノ上君。表彰式後のインタビューでは、「投げて、底とって、しゃくっていたら、ガツンときて、合わせたらでっかいのが釣れました」と12歳らしいコメント。ワインド歴はなんと2か月。今後の成長が楽しみだ

ストップフィッシングは午後7時。武庫川渡船の事務所前の会場に戻ってから検寸が行われた。渋い状況ながらも20名が検寸に持ち込み、参加者らのレベルの高さがうかがえた。検寸の結果、優勝者したのは91.4cmを上げた洞ノ上大悟君。釣り天国・徳島市在住で12歳ながらも釣り歴は4年、週5回は釣りに行き、某釣り雑誌に連載も持っているという凄腕少年だった。上位3名はいずれも90cmオーバーだったが、1位と2位の差はわずか8mm、2位と3位の差は3mmという大接戦だった。表彰式のあとは参加賞が配られ、大盛り上がりの内にイベントは閉幕した。

【大会結果】

1位 洞ノ上大悟/91.4cm
2位 久内禎人/90.6cm
3位 山脇郁夫/90.3cm
4位 西山誠一/87.2cm
5位 田畑優介/86.3cm


秋満喫にぎやか高浜釣り公園/グレ上向き内浦排水口イカダ

杉谷宏樹(すぎたにこうき)

1967年生まれ。若狭磯友会所属。若狭湾、特に大飯から高浜、舞鶴周辺がホームグラウンド。福井県高浜町在住、釣りエサ店「でんぶく」店主。

チヌにサヨリにグレなど多彩!冬季閉鎖の前に駆け込みで楽しもう

先月もご紹介させていただいた若狭高浜漁港に隣接する「若狭高浜海釣り公園」ですが、毎年4月1日から11月30日までの営業となっています。今年のように気温が高めで推移している年は、「12月も営業してくれるといいなぁ」と思ってしまいます。あと少しの営業期間を満喫していただくために、何が釣れるか「ちょこっとリサーチ」に行って来ました。タックルは簡単なウキ釣りの支度で、午後2時から5時までの3時間の釣りです。「海釣り公園」のゲートに入り、橋を渡ると左右に分岐しています。今回は分岐を右(東方向)に進んだ、意外と釣り人の行かない、穴場的な堤防&小さな磯場へと行ってみました。

右に曲がってから(曲がるというより小さい土山を登って降りるという感じ)砂利浜を超えると、60m程度の堤防が続きます。堤防は根魚の好ポイントで、メバルやガシラの巣! とまでは言いませんが濃い魚影を保っています。海釣り公園になるまでは一般に無料開放されており、結構釣っている人がおられましたが、管理(有料化)されてからは行かれる方も減り、その結果、釣り荒れもしていないのでしょう。釣果を見れば、入場料を払ってでも行く価値はあると思います。

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若狭高浜海釣り公園の右側(東側)は堤防&小磯となっており穴場的な存在。堤防は根魚のよいつき場となっているほか、小磯ではウキ釣りでいろいろなターゲットが楽しめる。良型チヌも来るので油断は禁物

その堤防の先端に小さな磯場があります。今回はそこでの五目釣りです。当日の周辺の釣果を見ていると、アジがあまり釣れていない様子で、サビキでは小型のトウゴロウイワシが釣れていました。ウキ釣りでは木っ葉グレ(25cmまで)、カワハギ(10cm強)、ベラが釣れており、フグやオセンが邪魔をしていました。釣り始めて1時間ほどは、私のハリにも上記の魚がかわるがわる掛かってきました。ただ予想していたよりエサ取りは少なく、たまにサシエが残って帰ってくるケースもあったので期待がもてました。

少し潮が流れだし海の様子がかわってきた午後4時頃、ウキが「スウ~ッ」と入っていったのであわせてみるとHIT! ニヤニヤしながらのやり取りの結果、釣り上げたのは38cmのチヌ。もっと大型のチヌならエサ取りは消えるのでしょうが、中型チヌなので一緒に仲よく泳いでいたのでしょう。同じ要領で仕掛けを投入すると、すぐにつがいの相方さんらしき36cmが釣れました。

その後も繰り返し仕掛けを投入していると、今度は投入直後にウキが真横に走るアタリ。合わせた瞬間、海面に良型(30cmほど)のサヨリが跳ね上がってきました。やり取りはなく、素早く取り込み。少し前までこのあたりで釣れていたサヨリは、20~25cmだったので、少し大きくなったのかもしれません。その後はタナを矢引きに変更したサヨリモードの仕掛けを投入するもアタリなし。見える範囲でもサヨリの群れが回っているような感じもありません。何回か試してみましたが、午後4時45分となったところで納竿としました。

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若狭高浜海釣り公園の左側(西側)が一般的な釣り公園エリア。整備された護岸があり、終点には鉄製サークルが設置。家族連れでも安心して釣りを楽しむことが可能

結果はチヌ2匹、サヨリ1匹、木っ葉グレ4匹、そのほか外道少々。今後、水温が下がってくれば、グレやメバルの釣果も上がってくることが予想されます。ちなみに釣れたポイントは磯際から10mほど先、チヌのタナは2ヒロ、サヨリは矢引きまでだと思います。サシエはオキアミでした。何でも釣れるように小バリ(グレバリ)を使用したのが結果的によかったのでしょう。なお、今回の磯場は高浜漁港に出入港する船の航路に近いので、航行の邪魔にならないようにお気をつけください。

また、公園に入ってからの分岐を左(西方向)に進むと一般的な海釣り公園っぽくなっており、管理・整備された護岸が続き、その先は遊歩道、終点に四角形の鉄製サークルが設置されています。ほとんどの釣り人がこちら側で釣りを楽しまれます。こちらはアジ、サヨリ、根魚(アコウ・ガシラ)、カワハギ、スズキなどが狙えます。海の荒れ気味のときはチヌも期待できますよ。橋を渡ったすぐの堤防で年無しチヌの実績も多数あります。

アオリイカは10月中旬以降、数は減りましたが、エサ釣りをしているとたまに寄ってくるケースがあります。そいつをGETしてください。海釣り公園の方に伺ったところ、最近面白いターゲットはマダコだそうです。例年なら夏場(7~10月)に旬を迎えるマダコですが、今年は9月まであまり釣果が出なかったそう。それが10月に入ってからアオリイカのエギングに掛かるようになって、釣れだしたとのこと。タコジグやタコ掛けで釣れますが、アオリイカ用の餌木でも実績があるようなので、ぜひ試してみてください。毎週水曜が休園で、利用時間は午前8時から午後5時。料金は清掃協力金込みで大人1,200円、小人500円となっています。問い合わせは若狭高浜海釣り公園管理事務所(若狭高浜漁業協同組合内=TEL0770-72-1234)まで。

40cmオーバーも登場! フカセスタイルで狙うイカダ&カカリ

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神野浦の排水口グレイカダではグレの釣果が急上昇。フカセ釣りスタイルで狙い、流れをしっかり攻略することが釣果につながる

11月に入って、グレの釣果が上がってきました。内浦湾内では良型グレの群れが入ってきた模様で、イカダやカカリで急に釣れだしました。とくに神野浦(こうのうら)の排水口グレイカダは、ここ何年かで一番の好釣果です(平成18年以来の好調)。高浜発電所の護岸に沿うように並んでいるイカダは、場所によっては若干のムラはあるものの全体的にコンスタント。3ケタ釣りの方もいらっしゃいます。

釣り方としては、フカセのグレ釣りスタイルで臨んでください。排水口の流れが結構速いので、オモリは5Bや1号も用意されるといいと思います。それと、ハリスは海中に設けてある配管などにすれ、切れることも多いので、太めの使用をオススメいたします。こまめにチェックし、早めの交換もあわせて行ってください。先日は41cmのグレの実績もあり、今後気温・水温が低下していくにつれて、尻上がりに釣果がよくなっていくと思われます。問い合わせは、久富渡船(TEL0770-76-1251)、神徳渡船(TEL0770-76-1838)へどうぞ。


2011チーム鬼掛 近畿大会

グレの活性を見極めた天満隆浩選手が優勝

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チーム鬼掛の精鋭フカセ釣り師たちが集結。計24名が日ごろ鍛えた腕前を競った

2011年10月30日(日)、香川県小豆島と兵庫県家島の各磯を舞台に、ハヤブサ主催の「2011チーム鬼掛 近畿大会」が開催された。参加選手は年3回開催された懇親大会の結果ポイント上位18名と、鬼掛フィールドスタッフからの選抜6名の、計24名。大会の会場となったのはたつの市室津の住栄丸。開会式のあと、午前5時過ぎに出船し、夜明け頃に小豆島の各磯へ渡礁。選手たちは日ごろ鍛えた釣技を振るった。

1回戦は、24名をクジによって3名ずつの8組にわけ、それぞれの勝者1名が準決勝に進出。またワイルドカードとして、1回戦勝者以外でもっとも多く釣った人1名も準決勝へ進み、準決勝は進出者9名を3名ずつの3組にわけ、それぞれの勝者1名が決勝へ進出できる方式。1回戦、準決勝の競技方法は時間内に釣り上げたグレ10匹の総重量で、試合時間は30分×3ラウンド。

当日は雨が降ったり止んだりで、北東および東の風がやや強かったため、磯によっては釣りにくい状況ではあったものの、全体的にグレの食いはよかった。9月の台風による濁りがとれず、水潮が残っていたので当日は苦戦が予想されていたが、予想に反して好調で、どの磯にもグレの姿があり、全試合を通してグレを手にしなかった選手はいなかった。エサ取りにはオセン、サヨリ、フグの姿が見られたが、さほど気にするほどでもなかったようだ。

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マキエの水分調整を失敗したものの、鋭い観察力で決勝戦のパターンをつかんだ天満選手。使用タックルは、竿:BB-X スペシャルT08 48-53NZ、リール:BB-X テクニウムMg ファイアブラッド2500DXG、道糸:1.5号、ハリス:1.2号/3ヒロ、ウキ・小物:00号、潮受けゴム、オモリ:0~G6、ハリ:浅層グレのませ3号(ハヤブサ)

1回戦は半数の選手、2回戦では1/3もの選手が規定数の10匹をそろえるハイレベルな試合。結果、決勝戦へ駒を進めたのは、吉村剛選手、笹野三喜男選手、天満隆浩選手の3名だった。準決勝が終わった時点で波が高まったため、安全に配慮して決勝戦の舞台は家島方面へ移された。磯は西島の西側。風裏となるため、決勝エリア内は小豆島とはうってかわってベタナギ状態だった。

決勝戦は40分×3ラウンドで、グレの規定数はなし。勝つためには数も型も釣らなくてはならない。そんな状況の中、開始20分で最初の1匹を上げた天満選手が独走状態に突入。天満選手は支給されたマキエの水分調整を失敗してしまい、パサパサに仕上げてしまって3回中2回はマキエをミスしてしまうという苦しい状況に追い込まれたが、海中をよく観察して当日のパターンをいち早くキャッチ。

オセンの動きが鈍く、その下にいるグレの動きも悪く、オセンを避けるために沖へポイントを作っても、警戒心のためグレはオセンの下から離れてくれないという状況に気付き、そのグレを食わせるために沖のポイントにマキエを打ってからそこへ仕掛けを入れ、仕掛けがある程度立ったところで、今度はわざとマキエを縦に打ち、オセンを沖に向かわせるという方法をとった。オセンは仕掛けの上にいるのでサシエはとられず、グレはオセンの下について移動しているのでちょうどサシエ付近にグレを誘導させることに成功。そのパターンでコンスタントに釣果を重ねていった。

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左から、2位の笹野選手、優勝の天満選手、3位の吉村選手

一方、1ラウンド目に2度のバラシがあって出遅れてしまった笹野選手だったが、2ラウンド目からは復調して天満選手を追いかける展開に。吉村選手は最初のハリス切れで調子を崩したのか、残念ながら最後までペースが上がらなかった。3ラウンド目は、天満選手が釣っては笹野選手も釣り返す、一進一退の攻防が続いたが、最後までコンスタントに釣果を重ねた天満選手が逃げきって優勝。見事、来年開催予定の五島列島大会への切符を手にした。

【大会結果】

優勝 天満隆浩 2880g/11匹
2位 笹野三喜男 1910g/8匹
3位 吉村剛 770g/4匹


「うみなかみるぞう君」レンタル開始

人気の水中カメラを手軽に試せるチャンス!

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ファーストシーンでは、気軽に海中を観察することができる水中カメラ「うみなかみるぞう君」の10日間有料レンタルサービスを開始した。

これまでは製品を購入しなければ「実際に海中がどのぐらい見えるのか」などがわからなかったが、このサービスを利用すれば気軽に同製品を体験することができる。興味のある人や購入を考えている人は、一度利用してみてはいかがだろうか。

レンタル料金は本体(ライン長30m)が5,000円/10日間、本体(ライン長30m)と外部録画機のセットが7,000円/10日間となっている。申し込み、詳細は同社ウェブサイトにて。

【問い合わせ】
ファーストシーン
フリーダイヤル0120-79-3987
TEL06-6846-3987(携帯電話の場合)


白浜&椿の沖釣りメジロ絶好/田辺沖ジギングで大型根魚

岩本佳之(いわもとよしゆき)

1981年生まれ。GANCRAFTソルトプロスタッフ。ホームは紀北から中紀一帯。ソルトルアーを幅広くこなすうえ、エサ釣り全般にも精通。

アオリイカは手ごわい様子…好調のメジロ狙いに切り替えてみては?

おいしいものが多くてうれしい秋。徐々に寒くなり、そろそろ熱燗? と思いながらも、昼間の暑さにビールが恋しくなったりもして…。暑いのか、寒いのか、気温に合わせて夜のお酒に悩んでしまう今日この頃。魚たちもあれこれ悩んでいるのか、和歌山の釣果も不安定なようです。

さて秋の主役アオリイカの話題から。「今シーズンは不調だ!」といわれながらも、「遅れているだけ。何かのタイミングで釣れはじめるはず」と、心のどこかで期待している自分もいるのですが、10月後半に入っても状況は依然、低迷続き。例年であればキロアップ混じりの楽しい数釣りでにぎわっているはずの中紀&南紀エリアも、今年ばかりは少々手ごわいご様子。

エギングでも300g以下の新子が中心で、500~700gが混じれば御の字。ポイントや時間帯が合えば数はそこそこ釣れるのですが、キロアップはなかなか姿を見せてはくれません。秋のハイシーズン開始早々に襲来した、記録的な台風の影響もあるのかもしれません。アオリイカに限らず、今秋の和歌山はなかなかいい釣果が聞こえてこないのが現状です。

そんな中でこのところ調子がよく、目立っているのが南紀の白浜沖や椿(つばき)沖での飼い付けのメジロ釣り。10月中ごろ、急に幕が切って落とされたかのように爆釣がはじまり、その後も依然好釣果が継続中です。アベレージサイズは70~80cmとまずまず。シーズン当初の大爆釣(船中80匹なんて日も!!)から比べると釣果は落ちたものの、それでも田辺の弁慶丸(TEL0739-22-4500)ではメジロが1人3~5匹。中には2ケタ近い釣果の方も! 椿は袋(ふくろ)港の代々丸(TEL0739-46-0783)でもコンスタントに釣果が出ており、10月28日には83~85cmのブリも3匹キャッチ。

釣り方は天秤ズボで、ブリクラスのヒットも十分あるため、パワータックル&太仕掛けを使うのが無難です。タックルは青物用の竿に電動リール、ハリスは10号以上で、ハリはヒラマサバリの12~13号。エサはオキアミを使います。まだまだ好調の予感がする南紀のメジロ。ほかの釣りモノが低迷しているいまこそ、ぜひお試しを!

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オオモンハタやアカハタといった美味なる根魚狙いが楽しい田辺のオフショアジギングだが、本命はモンスタークラスのスジアラ。10月28日には今シーズン最大の91cmが! チャレンジするなら今ですよ

船の話題続きで申しわけないのですが、お鍋にぴったりの情報をもう一つ。ボートジギングで狙う、おいしい根魚はいかがでしょう。田辺の将軍丸(TEL090-3464-4105)では、台風通過後から釣果の止まっていた、ジギングでの大型根魚が面白くなってきました。釣れる根魚の種類は、40~50cmのオオモンハタが多く、40cmまでのアカハタ、ごくまれにアコウも混じります。そして、将軍丸が本命として狙っているのが、80~90cm級のスジアラ。ライトジギングタックルではひとたまりもないその引きと重量感に、悔し涙をのまされ、ヘビーなタックルでリベンジに来られる方も多いようです。

ジグウエイトは水深や潮の速さでかわりますが、80~150gを用意すればオッケー。オオモンハタなどはライトジギングタックルでも問題ありませんが、超大型のスジアラを狙うのであれば、それなりのヘビータックルが必要です。モンスター狙いにせよ、お鍋のネタ確保にせよ、釣って楽しく食べておいしい根魚を、一発ガツンと狙ってみるのもいいんじゃないでしょうか。

最後は小物ながらファミリーでも手軽に竿出しできる、この季節の風物詩的な釣りモノ・ハゼをご紹介。どこの河川でも狙える魚ですが、護岸がよく整備されており、お子さん連れでもポイントがある紀北の紀ノ川がオススメでしょう。右岸、左岸ともに河口域にかけて公園などがあり、そこから竿出しできます。釣果の方は順調で、家族で天ぷらにする分ぐらいは十分釣れると思います。市販のハゼ釣り仕掛けにイシゴカイ1パックでオッケー。釣果のコツとしては、ハゼは満ち潮時に活性の上がる(岸近くに寄ってくる?)傾向にあります。時間帯は朝夕のまずめ時はもちろん、日中でも満ち潮時には小気味よいアタリを出してくれますので、潮時は確認してから行くとよいでしょう。


投げ釣りカレイ未知数/エギングで数出るアオリ

中田康竿(なかだこうかん)

1947年生まれ。釣りなら何でもやるマルチプレイヤーだが、投げ釣りが好き。通称キャプテン。倉敷ツロットサーフ所属。ブログ「キャプテン康竿の独りごち」

秋の好シーズン!地かたでもサヨリやハゼなど釣りモノ豊富

秋の投げ釣りといえばカレイ。昨年は10月半ばに塩飽諸島の広島(ひろしま)などで35~40cm級のマコガレイがそこそこ釣れ、「おっ、いけるぞ~」と喜んでみたものの、その後はまったくの貧果。理由は29度(牛窓・9月半ば)を超える異常な高水温だったのではないだろうか。さて、今年はどうだろう? 10月10日に33cmが出たが、その後の話しはない。10月30日には岡山サーフ協会の秋季大会が開かれるので、その後の予測はできるだろうから、しばらく待ちたい。

塩飽の海域だが、ほとんどのカレイポイントは開拓されてはいるものの、やはり実績場の広島、本島(ほんじま)などで竿出しするのが正解だろう。まだエサ取りが非常に多い時期だから、本格的に狙うのならエサ(マムシ、チロリ、アオイソメ)は多めに持って行こう。目安は1人5000円分ほど。

その投げ釣り、まだまだ夜釣りが面白く、マダイやクロダイ、スズキの大物が釣れている。塩飽東部では、櫃石島(ひついしじま)や羽佐島(わさしま)、長島などの1人でも気軽に行ける島々でマダイの50~70cm級が、クロダイなら絞り込む必要性はないと思われるほど、どこでも狙える。またフィッシュイーターのエサ(ベイト)となる小魚(サヨリ、イワシなど)が群れているのでスズキも多い。近くの島では六口島(むくちじま)など、どうだろう。夜投げのエサはコウジ、スーパーコウジ。渡船は下津井地区、瀬戸大橋下の田ノ浦港からきりしま丸(TEL086-479-7959)などが定時で出船しているので便利。

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備讃瀬戸海域の島しょ部、地かたの波止や小磯がポイントではエギングでアオリイカが狙える。30パイなんて釣果も出ており、今後は型もそろってくる

それよりもアオリイカが熱い。「エギング」と称して日本古来からルアー、餌木を使った釣りが今風なのだろう。備讃瀬戸海域の島しょ部、地かたの波止や小磯がポイントで、いまの体長は15~20cm。中には25cmにも育った大物?もまじる。数も手なれたエギンガーでは20~30パイ。海水温の推移から考えると11月半ば頃までだと思うが、日々成長し、胴長23~25cmが釣れるので楽しめるのではないだろうか。本島、牛島(うしじま)、向島(むかいしま・地元では向笠島=むかいかさしま、むかさしまなどと呼ばれる)、長島、六口島の波止、磯がオススメだ。

スズキが邪魔となるもののメバルが楽しい季節になった。例年、10月後半にシーズンインするメバル釣り、私はスナイソメやアオイソメでのウキ釣りが好きで、40年も楽しんでいる。もちろん塩飽東部海域の1人で行ける島々で、濃地(のうじ)諸島や長島、六口島の磯。昔も今もかわらぬ風情があり、釣果もかわらない。もちろんメバリングもいい。渡船は倉敷市東下津井港から出船のたい公望(TEL086-479-9581)などが利用できる。

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倉敷市玉島黒崎海岸、玉島E地区の岸壁ではイイダコが数釣れる。満ち潮のときが狙い目になるので、潮時を見て釣行しよう

このほか地かたの釣りも楽しい。倉敷市下津井地区の海岸に沿って走る、道路際にある小波止や遊歩道、大畠(おばたけ)公園などでのサヨリ釣りはどうだろう。20~25cm級がよく釣れている。寄ってきた群れが散らないようにするのが数釣りのコツ。市販のサヨリ釣り仕掛けにエサのアミエビがあればいい。ファミリーで出かけてみては。

そしてハゼ釣り、イイダコ釣りもオススメ。先般、高梁川河口に出かけてみたが15~18cmが50匹ほど、エサはスナイソメ。10号程度のオモリでの引き釣り。夜釣りでは20cm級のハゼが釣れる。その河口、夜の投げ釣りでスズキ、クロダイの中型が釣れている。エサ取りのフグが入っておりユムシでもかじられるが、スズキは40~50cm、クロダイは35~40cmで満ち潮の半夜で数匹。イイダコは倉敷市玉島黒崎海岸、玉島E地区の岸壁などで、投げ用のイイダコテンヤを使って10~15匹。いずれも満ち潮時が時合いだ。


源泉ゆげ湯 二十の湯

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弓削和夫(ゆげかずお)

関西を代表するトップエギンガーであり、ライトルアーゲームも得意。フットワークの軽さも特筆もので、大好物のコーラを飲みながら西へ東へ、ロッドとともに走りまわる日々。近況はブログ「弓削ちゃんの今どこ?」でどうぞ

二十の湯【ナイトエギング2】ライトでサイト!? 決め手はやはりショートピッチジャーク

毎度です、弓削です。前回はナイトエギングにおける、暗がりでの効果的な釣り方「ショートピッチジャーク」を紹介しました。今回ご紹介するのは同じくナイトエギングでの、ライトを使ったサイトフィッシングです。ヘッドライトの明かりを使います。10月15日に日本海へ釣行した際、昼間に港内で小型のアオリイカが数見えたので、日が落ちてから試してみました。ヘッドライトですが、明かりの調整ができるものでは5mほど沖の表層で、餌木が見える程度に調整します。この際、スポットより広角にしておきます。

まずは防波堤の基礎部分の調査から。ヘッドライトを点灯したまま少し沖にキャストして餌木を沈めます。着底したらラインが弛むのでわかります。次に軽いシャクリ3回で餌木を浮かし、カーブフォールで次にラインが弛む時間を数えます。再度同じことをして、数が急に減る場所を見つけます(その間にもバイトがあればもちろん合わせます)。

2~3回試せば基礎部分の最初の位置(かけ上がりとなっているところ)が把握できます。基礎の最初の部分がわかれば、そこでショートピッチを使って餌木をシャクリ上げ、何回で海面直下に上げられるかを数えます。このあたりまでは前回と同じです。ただ違うのは、その後もライトを点けたまま行います。明かりの内側に餌木の頭の部分が見えるように浮かせます。アオリイカを直接見るのではありません。あくまで餌木の頭だけです。

浮くと餌木は手前にスライドしてきます。この時にはあごを引いて、明かりの輪を手前に持ってきます。やはり餌木だけを見るようにします。横から見ているほかの人はアオリイカも見えますが、本人はアオリイカが見にくいのです。アオリイカが餌木を抱けば、餌木が消える、もしくはバックします。消えた場合は強めに合わせます。バックした場合は軽くロッドを立てるだけです。触腕掛かりが多いので、強く合わせると切れる場合もあります。夜のサイトフィッシングでは、アオリイカは現れると意外とすんなり抱くので、手返しよくおこないます。

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ヘッドライトを使ったナイトエギングでのサイトフィッシング。ランタンを使っても可能で、その際は半分をアルミ箔などで遮蔽すると、自身が眩しくなくなり使いやすい

ヘッドライト以外でラインを見るなら、ランタンを足もとに置く方法もあります。ランタンは半分を遮蔽すると、自身が眩しくなくなり使いやすくなります。置く位置は竿先か股下です。メバル釣りの際、ライズを起こすのにも使えます。

さて、この釣りの注意点を書いておきます。①餌木を浮かした状態では、ロッドは水平保持になるように。②ライトは餌木のみ見るように。③昼のように強いシャクリは必要ありません。飛び出した場合危険ですから軽いシャクリで。④海面まで浮かした際は餌木が沈まないようにラインスラックは素早く巻き取る。

この釣りに欠かせないのが「ショートピッチジャーク」です。最近では多くのアングラーが出来ているようですが、最近はじめた人ではまだぎこちないよう。使い道が多いシャクリ方ですので、ここで要領を書き記します。

【ノーマルショートピッチジャーク】
 餌木をキャストし、着底させたらロッドを11時の位置から1時の位置まで強くシャクリ、素早く11時まで戻します。この時にリールのハンドルを1回転巻き、ラインスラックを取ります。続けてロッドを1時までシャクリ11時まで戻す時に、ハンドル1回転巻く…これを連続すればダートタイプの餌木は左右にダートします。注意点は2点あり、1点はロッドを起こすのも素早くですが、戻すのも同じくらい素早く、ということです。そうすれば強制的に餌木を引っ張っているのを開放し、餌木は横にダートします。もう1点はロッド角度です。遠くではロッドは立ててラインとロッドティップの角度は90度です。近くに来たらロッドは9時の位置から11時の位置となります。遠くに餌木がある場合、9時の位置から11時の位置では上下の振り幅は同じでも、餌木に伝わるパワーは違います。より餌木をダートさせたいなら、ロッドの振りパワーを伝えるために、竿を立ててシャクリをします。

【素早いショットピッチジャーク】
 キャストし着底させたら、ロッドを11時の位置から1時の位置までシャクリます。このシャクリ時に、リールのハンドルを半分巻きます。上から下にです。次にロッドを戻す際、リールのハンドルを半分巻き上げます。下から上にです。結果的には1シャクリ1回転ですが、内容は違います。餌木の頭はクイックに曲がります。連続するとダート幅は小さいですがクイックな動きで、秋などに小イカの活性を上げるのに向いています。

【下竿でのショートピッチジャーク】
 表層引きでアオリイカを寄せる場合に使います。餌木をキャストして着水後2~3m沈めたら、ロッドを9時の位置から7時の位置まで海面を叩くように動かし、すかさず9時の位置まで戻します。夏の鹿児島の離島や、秋にアオリイカを寄せる場合に使うことが多く、活性を上げるときにも使います。防波堤では岸壁を叩かないように注意してください。ガイドが割れ、ラインが切れるおそれもあります。低い磯ではロッドを横に寝かせて使います。立て竿では餌木が海面から飛び出す場合もありますので、下竿や横竿で演出します。

【番外:大きく動かすジャーク】
 ロッドは9時の位置から1時の位置まで一気に起こします。戻すときにハンドルを2回転させます。ショートピッチとはいいがたいですが、4号以上の大型餌木を左右にドーン・ドーンと動かすのに向いており、初冬の深場で餌木を動かし、大きなアオリを誘うのに向いています。なお余談ですが、餌木を海面で20~30cm飛ばして誘う方法もあります。これをするとアオリイカの活性を一気にMAXにさせることも可能です。


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